行方不明者の持ち物から居場所を確定する超能力を、テレビなどで見たことはありませんか?
あの不思議な力を「サイコメトリー」と言います。
サイコメトリーは透視能力の一つで、サイコメトリーを持つ人をサイコメトラーと言います。
サイコメトラーは実在し、海外では公的な場でも活躍しています。
今回は、サイコメトリーについてと、その開発方法についてご紹介します。
あなたも訓練次第では、能力が開花する可能性がありますので、ぜひ参考にしてください。
サイコメトリーとは
サイコメトリー(Psychometry)とは、物体に残る残留思念を読みとる能力のことです。
透視能力「クレアボヤンス」の一種ですね。
(※クレアボヤンスについては、こちらで詳しく書いているのでお読みくださいね。
⇒実はあなたも持っている!透視能力「クレアボヤンス」とは?
サイコメトリーの能力を使う人のことを、「サイコメトラー」と呼ぶこともあります(サイコメトリストが正確な名称ですが、ここではわかりやすく、俗称のサイコメトラーで通しますね)。
「霊能者が、持ち物から記憶を辿って行方不明者を探す」というテレビ番組を見ることがありますよね。
彼らこそサイコメトリーを使う能力者、サイコメトラーなのです。
サイコメトリーは物体に残った残留思念(記憶)を透視する能力のことですが、いくつか目立った特徴があります。
まず、透視できる記憶は断片的なものが多いです。
持ち主がその物に触れていた時に体験した、最も強い印象を持った記憶が残留思念として残っていて、それを読みとることになります。
また、水に関連する場所で能力を発揮しやすいという特徴もあります。
「残留思念は液体に残りやすい」ことがわかっていて、水に関連するものや場所(湖や川、沼など)では特に残留思念が読み取りやすいとされているからですね。
物の残留思念以外にも、「時間を追跡できる」という特徴もあります。
過去の時間経過を追うことができるということですね。
サイコメトリーの発見
サイコメトリーが最初に発見されたのは19世紀半ばで、発見したのはケンタッキー州のエクレクティック・メディカル・インスティテュート学部長であるジョセフ・ローデス・ブキャナン医師です。
ブキャナン医師が監督教会派のレオニダス・ポーク司教から、
「暗闇で真鍮に触れると、口の中に嫌な金属の味を感じる」という話を聞いたのが発見のきっかけです。
ブキャナン医師はこの話を元に、シンシナティ・メディカル・スクールの学生たちにある実験を試みました。
その実験とは、「中身を告げずに包んだ薬を学生たちに渡し、反応を見守る」というものです。
何かわからない包みを渡された学生たちのうち、何人かは中の薬を内服した時と同じ反応を示すという不思議な結果が出ました。
この実験によりブキャナン医師は、
「あらゆる物には固有の目に見えない発散物が放出されていて、その発散物を通して記憶を保存していく、そして人間はそれを感じ取ることができる」と結論づけました。
その発散物を感じ取る能力こそがサイコメトリーというわけですね。
サイコメトラーは実在するのか!?
サイコメトラーは実在していて、実際に様々な場面で活躍しています。
サイコメトリーは、海外では「行方不明者の探索のツール」として、警察が公に認めていることも多いです。
また、「過去の出来事を知ることができる」という能力を活かして、数々の考古学の現場でも活躍しています。
ここでは、実際に活躍したサイコメトラー2人の事例を紹介します。
実在したサイコメトラー.1「ステファン・オソヴィエツキー」
ポーランドに、「ステファン・オソヴィエツキー」という人物がいました。
彼はポーランド人で、発掘された考古学の品物の過去を見通すことで知られていました。
1935年、同じポーランドの民俗学者、スタニスラフ・ポニアトスキーは、オソヴィエツキーの能力を測るため、ある実験を行うことにしました。
その実験とは、世界中の遺跡から発掘された火打ち石や石器などを使って、発見された場所や時代などを当てさせるというもの。
石器は見た目からはわからないようにされていて、オソヴィエツキーの目には直接触れられないようにされていたと言います。
そんな状況下でも、オソヴィエツキーは石器についての年代や文化、場所などを次々と正確に描写しました。
時にはポニアトスキーの情報と違うこともありましたが、後日ポニアトスキーの方が誤りであったことが判明しています。
実際に、オソヴィエツキーが描写した過去が、後になって正しいと立証されたものが100以上もあります。
たとえば、オソヴィエツキーは
「フランスの石器時代には、油ランプが使用されていた」と言い当てています。
彼の発言の後、本当にフランスのブルゴーニュ地方でオソヴィエツキーが指摘した通りの大きさと形のランプが発見されているのです。
実在したサイコメトラー.2「ヘルマン・ヒルプレヒト」
夢の中でサイコメトリーを発揮し、古代の刻文を解読した「ヘルマン・ヒルプレヒト」という人物の話です。
ペンシルヴァニア大学のヘルマン・ヒルプレヒト教授は、1892年、バビロニアの古代都市、ニップルから出土した刻文について研究していました。
その中で、どうしても解釈できない一文があり、疲れて眠ってしまった時のことです。
夢の中にバビロニアの神官が現れ、ヘルプレヒトをニップルの神殿の宝物庫へ案内しました。
そして、解釈できなかった一文について説明し始めました。
夢の中の神官は、「その一文は瑪瑙のリングに関するものだ」というのです。
耳飾りのリングを王の勅命によって作ることになったが、作る工程で3分割にし、一文が3つのリングに分かれたこと、
また、その3つのうちの2つはヒルプレヒトが持っているもので、後の一つが見つかっていないということをヒルプレヒトに教えたのです。
この夢の話を同僚にすると、イスタンブールの博物館に2つの異なる色の瑪瑙のリングがあることがわかりました。
実際に博物館に行って確かめてみると、ヒルプレヒトが持っていたのは見事3つのうちの一つだったことが判明したのです。
「夢」のお告げによって結び付けられた出土品の逸話は、嘘のような本当の話として知られています。
サイコメトリーの訓練方法3つ
サイコメトリーは訓練次第では開発することが可能です。
サイコメトリーの訓練方法は以下の3つです。
- 記憶の練習をする
- モンタージュ観察をする
- 記憶とイメージを繋げる練習をする
サイコメトリーの訓練方法.1「記憶の練習をする」
物体を記憶する練習を積むことで、サイコメトリーを開発することができます。
用意するものは、適当な品物12個、仕切りになる大きな布や板、テーブルです。
具体的な手順は以下の通りです。
- テーブルに品物を12個置き、60秒間じっと見つめる。
- 60秒経過したら、あらかじめお願いしていたもう一人に、布や板で見えないように仕切ってもらう。
- その状態で、幾つ覚えているか言い当てる。
この手順を繰り返して練習することで、サイコメトリーを身につけることができます。
サイコメトリーの訓練方法.2「モンタージュ観察をする」
モンタージュ観察を意識して行うことで、サイコメトリーを鍛えることができます。
外出した時、人の顔を観察してみましょう。
どんな髪型をしているか、丸顔それとも面長?眉の形や一重か二重かなど、その人の外見の特徴をまるでモンタージュ写真を作るように、できるだけ細かく観察するようにします。
ただし、あまりにもじっと見すぎると不審者と間違われるので気をつけてくださいね。
警察官などは、人の顔を覚える訓練をしているそうですよ。
似顔絵捜査官のように、観察した人の特徴を思い出して書いてみるのもいい訓練になりますね。
サイコメトリーの訓練方法.3「記憶とイメージをつなげる練習をする」
実際に物品を手にとって、イメージを感じ取る訓練です。
これはちょっと本格的ですね。集中すると疲れることもあるので、無理をしないように行いましょう。
以下、具体的な手順を紹介します。
- まずは、持ち主のエネルギーが強力に刷り込まれている可能性の高い、時計や指輪を手に取ります。
- 次に、そのアイテムに神経を集中させ、目を閉じて手に伝わるエネルギーを感じてみます。
- 目を閉じたまま、アイテムから伝わってくるエネルギーと、あなたの持つエネルギーがつながっているところをイメージします。
- そのままリラックスして、直感が降りてくるのを待ちます。(これをリーディングと言います)
直感はイメージや言葉、数字、アイデア、匂い、皮膚感覚などあらゆる形となって来ますので、どんな小さなことでも記録しておきましょう。(スマホなどの録音機能が便利です) - リーディングが終了したら、感じたことをメモしてみましょう。
受け取った情報を見返してみて、その正確さを調べてみてください。
サイコメトリーは一部の人だけの特殊能力と思われがちですが、こうした訓練を積むことで能力を開発することができます。
訓練を積むことで、あなたも物の記憶が読み取れるようになれるかもしれませんよ。
まとめ
サイコメトリーは透視能力の一つで、元々は誰もが持っているものです。
行方不明者の持ち物から残留思念を読み取り、居場所を特定できるため、FBIなどの捜査にも協力を要請されて行なっています。
これは特別な人だけが持つ能力ではなく、訓練次第では誰もが開花できるものです。
その方法は、記憶の訓練や、記憶とイメージを繋げる訓練などを地道に行うなどです。
あなたも訓練次第でサイコメトラーになれるかも・・・。
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