悟りを開くとは?
「悟りを開くとは、物事の裏側にある本質を見抜くことができる状態」だと、以前のブログでお話ししました。
前提として、「物事の本質は分かりづらい」ことがあります。どうしてなのでしょうか。
理由のひとつに、表面的に物事を捉えがちということがあります。
本質を捉えるには洞察力が必要で、それには日頃から視野を広げるようにする、ものごとをよく考えることが大切です。
人は日常生活において、良い・悪い、好き・嫌いなど条件反射的なリアクションで物事を判断しがちです。そこを、あえて洞察するよう意識するのです。
たとえば、「自分は○○だと思うけれど、違う立場で考えたらどうなるだろう?」「△△さんが苦手なのは、私にとってどんな意味があるのだろうか?」など、些細なことでも洞察する時間をもつことで多面的に物事を捉えるようになり、結果的に本質に気づきやすくなります。
そのうち特に意識しなくても本質を見抜けるようになるため、直感が増したように感じるかもしれません。
悟りを開いた人の特徴として、感情にふり回されないことがありますが、洞察力に優れているからともいえます。
次からは、様々な角度から悟りを開く意味について考えていきます。
哲学な悟りを開く意味
哲学と悟りはかなり近しい関係です。
哲学の学びは本質を見ながら多面的に考え続けることにあり、悟りを開くとは本質を見抜くことにあるからです。
哲学では、人間とは何か、人間はどのように生きるべきかなど、絶対的な真実がないことを考えます。これらの問いかけによって得られるのは真理(真実とも呼ばれている)であり、正解はありません。
正解がないからこそ、あらゆる方向から考えることが必要になってくるともいえます。
哲学の究極の問いかけといわれるものの中に、自分の存在を問うものがあります。
「なぜ私は生まれてきたのか」「なぜ私は存在しているのか」というのがそれです。
真理に近づけば近づくほど、悟りを開くことにも近づくのでしょう。
宗教の悟りを開く意味
以前のブログで、「悟りを開く意味は、仏教用語の解脱(げだつ)や涅槃(ねはん)と同義語だ」とお話しました。
ほかの宗教ではどのように捉えられているのでしょうか。比較しながら考えていきます。
仏教の解脱や涅槃は、「迷いの世界を超えて真理を体得すること」です。
一方、ヒンドゥー教では、「悟りは人間が到達できる最高の意識状態のこと」だとされています。
キリスト教ではそもそも「悟り」という概念自体が存在しませんが、意識という観点ではトランス状態がそれに近い感覚です。
これらのことから、宗教的な悟りを開く意味とは人間の意識を超えた状態、神や仏という人間ではない存在との一体化、もしくはそれに近い状態を指していると考えていいでしょう。
スピリチュアルな悟りを開く意味
人はチャクラを介して自然や宇宙と繋がっているのをご存知でしょうか。
チャクラはサンスクリット語で「車輪」を意味し、体の内外でエネルギーが交差するポイントをいいます。
体の中心に位置するため「エネルギーセンター」と呼ばれており、第1チャクラ(尾骨)から順に第2、第3と上がり、頭頂から20センチ上にあるのが第8チャクラです。
スピリチュアルにはワンネスという概念があり、人や自然、宇宙はひとつであり、すべての意識は繋がっているとされてます。
第8チャクラはワンネスとのアクセスポイントで、瞑想やスピリチュアルヒーリングを行うことで同化できるのです。
ワンネスを感じている状態が、スピリチュアルな悟りといえるでしょう。
悟りもスピリチュアルも目に見えない
悟りとは物事の本質を見抜ける状態を、スピリチュアルとは自然や宇宙、魂や霊性を指します。
どちらも目に見えず、実態がないことにお気づきでしょうか。
スピリチュアルは「精神性」や「心の大もとの部分」という意味で、「生まれ持った魂」とも表現できます。
悟りもスピリチュアルも、あなたがどのような状態であるのかを問うています。生まれもった魂は、あなたの感情や思考に影響を受けやすいからです。
人はポジティブ・ネガティブな波動やエネルギーアタックに影響を受けますが、なかでも質量が大きいものとして感情があります。
「喜び=良い」「怒り=悪い」といった単純な話ではなく、あなたが感じていることに振り回されて、自分を見失っていませんか?と、問われるのです。
感情に振り回される具体的な例として、以下が挙げられます。
- 怒りで周囲が見えなくなり、取り返しのつかないことをする
- 恨みがつのり、やがて深刻な体調不良になる
- 激しい嫉妬でいつも不平不満ばかりになる
いずれの状態も感情に呑まれ、自分を見失っているとわかりますね。
悟りとは物事の本質を見抜き、自分を俯瞰する状態を指します。目に見えないことだからこそ、本質を見誤ることがないようにしましょう。
スピリチュアルな悟り6つの段階
ある日突然スピリチュアルな悟りを開くのではなく、いくつかの段階を経て到達するのが一般的です。
種が芽吹き、蕾になって花が咲くのと同じイメージで、ごく自然に行われることだといえます。
スピリチュアルな悟りを開くまでには、次の6つの段階があります。
- スピリチュアルな悟り段階1.目覚め
- スピリチュアルな悟り段階2.能力の開花.
- スピリチュアルな悟り段階3.癒しと解放
- スピリチュアルな悟り段階4.新しい自分へと変化
- スピリチュアルな悟り段階5.エネルギーの高まり
- スピリチュアルな悟り段階6.使命に従って生きる
もしかしたら、既にいずれかの段階にいらっしゃるかもしれませんね。
ご自身に照らし合わせながらお進みください。
スピリチュアルな悟り段階1.目覚め
スピリチュアルな悟り段階1つ目は、目覚めです。
あなたの魂の本質は、いわば眠った状態にあります。
たとえば、このようなときがそうです。
- 日常生活に追われて疲労困憊
- 自宅と仕事場の往復で変化に乏しい
- 趣味を楽しむ、友人と出かける機会が減った
新しい出来事や感性が刺激される状態がなく、同じペースで同じ行動を繰り返している状態です。
こうなると思考も同じになるため、場所が変わっても似たような事に悩んだり、不健康な人間関係にハマりやすくなりがちです。
目覚めを促すには、環境を変えることです。
いきなり転職や引越しをするのではなく、仕事以外で人と関わるコミュニティーに属する、通勤路を変えてみるなどしましょう。
ひとりで公園で散歩をする、花や植物を育てる、空を流れる雲をぼんやり眺めてみるのもおすすめです。
ポイントは、意識的に自分の時間をもってゆとりをつくることにあるので、「あえて何もしない」という選択肢もあります。
スピリチュアルな悟り段階2.能力の開花
スピリチュアルな悟り段階2つ目として、能力の開花があります。
人間が持っている能力のうちどれくらいが顕現しているかには諸説ありますが、すべてではないことがわかっています。
あなた自身にどのような能力があるかを知りたければ、これまでの人生を振り返ってみることをおすすめします。
具体的には、以下のような事柄についてノートに書き出してみましょう。
- 幼い頃に得意だったことは何ですか?
- 知り合いや友達に褒められたことはありますか?
- 時間を忘れて夢中になったのはどんなことですか?
- 苦労や努力をせず簡単に達成できたことはありますか?
- これまでに最高に情熱を傾けられたことがありますか?
これらはあなたの人生を棚卸しするための質問です。記憶が曖昧なときは思い切って親や友人に聞いてみてください。きっと新たな発見があることでしょう。
あなたの能力の種を見つけて開花させることが、スピリチュアルな悟りを開くことにつながります。
スピリチュアルな悟り段階3.癒しと解放
スピリチュアルな悟り段階3つ目に挙げられるのは、癒しと解放です。
悟りを開く前に、あなた自身が癒やされ、解放されていることが大切です。
日々のストレスが溜まっていたり、家庭や職場での役割に窮屈な思いをしていたりすると、あなたの魂が疲弊している可能性があるからです。
心身の癒しと解放には、瞑想がおすすめです。
瞑想は内なる宇宙とつながるため、個人という意識を超えていくことができるからです。
瞑想して宇宙や自然とつながることはあなたのリソース(内的な資源)になります。人としての肉体には限界がありますが、宇宙や自然にはそれがないため解放が起こります。
ヨガもおすすめです。
呼吸がメインのヨガは日々の緊張を解きほぐし、リラックスメインのヨガは脱力を思い出させてくれるでしょう。
瞑想やヨガは頭を休め、肉体の緊張をゆるめる方法として最適です。日々のストレスを解消し、癒しと解放を体感してみてはいかがでしょうか。
スピリチュアルな悟り段階4.新しい自分へと変化
新しい自分へと変化するのも、スピリチュアルな悟りを開く段階のひとつです。
悟りを開くとは、変わり続ける自分に出会い続けるようなもので、たとえるなら清涼な水が上流から下流へと流れ続けているイメージです。
平和な日常とは、言い換えれば「かわり映えがなく刺激が少ない日常」です。穏やかな日々は素晴らしいことですが、変化がないぶん成長が少ないことも事実でしょう。
新しい自分へと変化するために、まずは今のあなたがどのような状態なのかを知りましょう。
具体的には、あなたが難しさやストレスを感じる出来事をノートに書き出します。
箇条書きで良いので思いつく限り書き出したら、共通点を見つけてください。それがあなたにとっての課題であり、変化を促すきっかけになります。
ここで大切なのは、課題を問題だと捉え、解決に走らないことです。
共通点を俯瞰し、多面的に捉えていきましょう。そうすればスピリチュアルな気づきが得られますよ。
スピリチュアルな悟り段階5.エネルギーの高まり
スピリチュアルな悟り段階5つ目に考えられるのは、エネルギーの高まりです。
エネルギーが感情によってポジティブ・ネガティブに変化することは、以前のブログでお話ししましたね。
喜びや感動、愛といった感情はポジティブで高いエネルギーを、悲しみや落胆、絶望はネガティブで低いエネルギーであることがわかっています。
あなたが愛や感謝を感じながら過ごすことで、エネルギーは自然に高まるのです。
とはいえ、常時そのような状態でいるのも難しいことでしょう。そこでおすすめなのがリセットタイムをもつことです。
お風呂に入る、運動をするのは、わかりやすいリセット方法といえます。また、手を洗う、窓を開けて空気を入れ替える、簡単に掃除をするのも、気分が変わるのでおすすめです。
エネルギーは簡単に変化します。
どのような感情であれ、感じたことに対して自分がどのように反応しているのかに目を向けましょう。
自分に対して気づきをもつことが何よりも大切なのです。
スピリチュアルな悟り段階6.使命に従って生きる
スピリチュアルな悟り段階6つ目として、使命に従って生きることが挙げられます。
わたし達はこの世にやって来るときに、自分だけの魂の使命を持って生まれてきます。しかしほとんどの場合は内容を忘れているため、まず思い出すことから始めさせられます。
思い出したら次は「本当にこれでいいのか」という葛藤が生まれ、人によっては困難な状況に陥ることもあります。
なぜなら、あなたの使命を遂行することに躊躇いや抵抗を感じている場合があるからです。
「私なんか」「どうせ失敗するに決まっている」などというネガティブな感情に支配されてしまうと、自己否定でネガティブな波動になり抵抗が大きくなります。
魂の使命というのはワンネスから与えられた使命ともいえるので、抵抗すればするほど都合の悪い状況になる場合があります。
あなたはあなたであるだけで、素晴らしい存在です。魂の使命を思い出したら、できるだけ小さなことからはじめていきましょう。
スピリチュアルな覚醒は悟りに繋がる
スピリチュアルにはワンネスという概念があり、人や自然、宇宙はすべてひとつであり、すべての意識は繋がっているのだと前述しました。
実は意識だけではなく、エネルギーにおいても同じように繋がっています。
「ワンネスと繋がるのは究極の瞑想状態」ともいわれており、あらゆる意識が「個」を越えて一体化することから、「この感覚こそが悟りだ」という人もいるぐらいです。
スピリチュアルな覚醒は、大いなる存在と同じエネルギーになることにより、生きとし生けるものすべてが愛しい気持ちになったり、たとえようもない幸福感を味わったり、これまでにないような安心感を得たりします。
スピリチュアルな覚醒を体験するには、瞑想をすることです。
瞑想は内観を促し、今ここに意識を集中できるため、ワンネスと繋がりやすくなります。
瞑想する際は、静かに座れる場所を探しましょう。
椅子に座る場合は両脚の足の裏に重心を感じる高さに調節し、床に座るなら坐骨が立ち上がるように座布団やクッションでサポートします。
部屋の照明は自然な明るさで、室温は快適な温度に調整するといいでしょう。
軽く目を閉じたら、両手はリラックスできる位置に置き、心を落ち着けて自然に呼吸をします。
次々に湧きあがる雑念を俯瞰し、今ここ、この瞬間にいるようにしましょう。
初めは数分、次に5分、10分と、徐々に時間をのばすようにします。瞑想は毎日少しずつ行い、習慣にすることが覚醒への道です。
【まとめ】スピリチュアルな目覚めから悟りを開こう
スピリチュアルには、人や自然、宇宙はすべてひとつのエネルギーであり、すべての意識は繋がっているワンネスと呼ばれるものがあります。
ワンネスは瞑想やヨガを行うことにより体感でき、それこそがスピリチュアルな覚醒であるといわれています。
スピリチュアルな目覚めには6つの段階があり、魂の使命に従って生きることが最終段階です。個人の意志ではなく、ワンネスと繋がることで得られる使命であることがスピリチュアルな悟りへの道です。
日常生活は何かとストレスが多いため、時には感情に振り回されることもあるでしょう。
大切なのは、どのような感情であれ俯瞰することです。多面的な視野をもち、自分にとってどのような意味があるのかを考えることで悟りへの道が開かれます。
執筆:みすみ
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