シンクロニシティが起きる3つの理由
シンクロニシティとは「意味ある偶然の一致」を指し、心理学者のカール・グスタフ・ユングが提唱した考えです。
偶然とは、予期しないことが起こることだと定義づけられています。
これらのことから、シンクロニシティは「予期しないことが意味を持って一致していく様」とも言い換えられますね。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
以前のブログで、「シンクロニシティは波動が変化することで起こり、それには感情が影響する」とお伝えしました。
波動を高める感情は喜び、感謝、愛、自由、情熱などで、満ち足りている状態、楽観的思考のときです。
一方、波動を低くする感情は、不安や恐れ、絶望、悲嘆などで、罪悪感に苛まれる・無力感に打ちひしがれる状態、心配しがち、怒りっぽい、憂鬱でいるときをいいます。
つまり、シンクロニシティが頻繁に起きるときほど感情の振り幅が大きくなっているのです。
スピリチュアルでは、シンクロニシティが起きる理由は次の3つだといわれています。
- 理由1.環境の変化や転換期
- 理由2.エネルギーの高まり
- 理由3.潜在意識の具現化・引き寄せ
ここからはそれぞれについて深掘りし、感情がどのように影響するかについても解説していきます。
理由1.環境の変化や転換期
環境の変化や転換期にあると感情が目まぐるしく変化するため、シンクロニシティが起こりやすくなります。
環境の変化のわかりやすい例として、進学や就職、職場の人事異動があります。
新しい人間関係の構築、コミュニケーションをとる、自分の役割をこなすといった毎日は気苦労が増え、感情のアップダウンが多く見られます。
転換期とは、ものごとの移り変わりや、ある段階から次の段階へ移り行くことです。急激な状況の変化や強制終了のような終わり方・別れがあるため、感情が揺さぶられるのです。
気持ちがついていかず戸惑ってしまう経験って、きっと誰にでもありますよね。
感情の揺れが大きくなると、シンクロニシティが起こりやすくなります。
理由2.エネルギーの高まり
シンクロニシティが起きるのは、あなたのエネルギーが高まっているからです。
何らかの理由であなたがポジティブな感情に満たされたなら、エネルギーが高まりシンクロニシティが起こります。
「盆と正月がいっぺんに来たような」という言葉がありますね。
喜ばしいことや幸運が重なるという意味で、エネルギーが高い状態の比喩としてわかりやすいのではないでしょうか。
何事もスムーズに運ぶため、シンクロニシティを自覚しやすい状態です。
エネルギーの高まりは外見の変化として現れることも多く、「生き生きしてる」「元気」「活発」といった雰囲気がそうです。
「なんだか調子良さそうだね」という声をかけられる機会が増えるかもしれません。
理由3.潜在意識の具現化・引き寄せ
シンクロニシティが起きるのは、潜在意識が具現化するからです。
人の意識は大きく分けて以下の2つがあります。
・顕在意識:思考や判断力など自分で認識できる意識
・潜在意識:自分では認識できない意識
潜在意識は心の奥底にあるため、普段は表には出てきません。けれど、あなたに必要な情報を引き出すために、シンクロニシティを起こして見せてくれます。
引き寄せはその最たるもので、「お金が欲しい」と言っているけれど、実はお金をもつこと・豊かになることの罪悪感がある場合、より強く感情が動く方へものごとは運びます。
脳は本音と建前を見分けることができないので、天秤が傾いた方(潜在意識が望む方)の現実がやってくるのです。
シンクロニシティが起きるときの条件
シンクロニシティとは何かがわかったところで、ここからは「どんな状態であればシンクロニシティが起きるのか」という条件的なところをお話ししていきます。
結論から言うと、「自分の意志でシンクロニシティを起こそうと思わない」ことです。
心理学者のユングはシンクロニシティが起こる要因として、「集合的無意識」との関わりに目を向けました。
「集合的無意識」とは、「この世のすべての意識は個人という壁を超えて結びついている」という考えです。
「集団的無意識から受け取った情報が潜在意識に伝わり、やがてシンクロニシティとなって現れるのだ」とも言われています。
「シンクロニシティを起こそう」と意識すると「個」が際立ち、わざわざ壁をつくって情報を遮断している状態になってしまいます。
これを防ぐには、力まないことです。
特定の何かに集中するのではなく、目の前に現れるものごとをただ観察し、それらに対してどのような感情が湧くのかに目を向けます。
あなたの声に耳を傾けるというよりは、「いま起きている出来事が何を意味しているのか」「この現象には、どのような集合的無意識が働いているのだろうか」など、俯瞰して考えることがポイントです。
シンクロニシティが起きる前兆や現象
ふいに訪れる感覚や体感で、シンクロニシティが起こる兆しを捉えることがあります。
「前兆」や「前触れ」と呼ばれているもので、「先んじて」という意味があります。
頭で「シンクロニシティが起こったのだ」と理解するよりも、まず何かの前兆や前触れが先にあって「これはシンクロニシティが起こったのだ」と気づくのがそれです。
実はこういったことはスピリチュアルでは珍しくありませんが、シンクロニシティが起こる兆しとして捉えることは少ないかもしれません。具体的にはどのような現象をいうのでしょうか。
前兆や現象と呼ばれるものには、次のような兆しがあります。
- 前兆1.決まった数字をよく見る
- 前兆2.思い浮かんだ人に偶然会う
- 前兆3.偶然にタイミングが合う
- 前兆4.欲しいものが手に入る
- 前兆5.同じ言葉をよく耳にする
- 前兆6.眠気が取れない
- 前兆7.夢で見た光景が現実に起きた
- 前兆8.なんとなく嫌な予感がする
ここからは事例を挙げながら解説していきます。
前兆1.決まった数字をよく見る
決まった数字をよく見るのは、シンクロニシティが起きる前兆です。
たとえばスマートフォンに表示された時刻、前を走る車のナンバー、レシートの合計金額がゾロ目になっているときです。
ラジオやテレビで見聞きした数字と、ポスターや看板に書いてある数字が同じだったときもそうで、「これこそシンクロニシティだ」といわれることもあります。
スピリチュアルでは、「決まった数字をよく見るのは潜在意識が捉えている情報だ」とされ、「エンジェルナンバー」という呼び名で広く知られています。
エンジェルナンバーは高次の存在からのメッセージです。あなたにとって気になる数字や意味がある数字を紐解くと、仕事や恋愛などの運勢、注意すべきことがわかります。
前兆2.思い浮かんだ人に偶然会う
ふと思い浮かんだ人に偶然会うのは、シンクロニシティが起こる前兆です。
「しばらく会ってないがどうしているんだろう」と思った相手からLINEが来たり、友達との会話でその人の名前がでて驚いたりした経験はありませんか?
このような出来事は、あなたが思った・考えたことが前兆となり、その結果シンクロニシティが起こったのだと解釈できます。
人の意識には顕在意識と潜在意識という層がありますが、その根底にあるのが「集合的無意識」です。「すべての意識は根っこのところで繋がっている」という考えで、だからこそシンクロニシティが起こるのだとも考えられています。
集合的無意識からのメッセージが潜在意識に届き、それが前兆となるイメージです。
前兆3.偶然にタイミングが合う
偶然にタイミングが合うのは、シンクロニシティの前兆です。
ふと開いた本のページに悩んでいたことに対する答えが書いてあった、時刻を調べずに駅に行ったら良い具合で電車が来た、友達に失敗談を話したら相手も同じような経験をしていた、離れて住んでいる家族と同じ日に同じものを食べていたなど、数えあげたらキリがありません。
自分の意思とはまるで無関係なところで起こるのが、この前兆の特徴です。
「〜と波長が合う」と表現されることもあり、この場合は対象の人と感情の振り幅が似ているのだと解釈することができますし、対象がものの場合はエネルギーが似ていると考えられます。
シンクロニシティの前兆としては、比較的わかりやすいといえるでしょう。
前兆4.欲しいものが手に入る
欲しいと思っていたものが手に入るのは、シンクロニシティが起きる前兆です。
一般的に、シンクロニシティが起こるのはエネルギーが高まっているときと言われているので、引き寄せも起こりやすい状態になります。
「欲しいものを手に入れたときのエネルギー状態と同調することが起こる」というのが引き寄せの法則でしたよね。
たとえば、「あのブランドのお財布が欲しいな」という願いがあったとして、「実際に欲しいお財布が手に入ってうれしい状態」がリアルであればあるほど現実化しやすくなるというものです。
エネルギーや波動が高まるほど同時多発する傾向があるので、「引き寄せがあったらシンクロニシティがくる」と思ってもいいぐらいです。
前兆5.同じ言葉をよく耳にする
シンクロニシティが起きる前兆として、同じ言葉をよく耳にするということがあります。
「人は1日に7,000語〜20,000語の言葉を話す」といわれています。その中で同じ言葉を何度も聞くとなると、ただの偶然ではすませられません。
スピリチュアルでは、日常生活の中で頻繁に耳にする言葉を「キーワード」と捉え、あなたにとって何か意味がある言葉や、注意すべきことを知らせてくれているのだと考えます。
たとえば、「ある映画のタイトルをよく聞くがどうしてだろうと思っていたら、母親からチケットをもらった」という体験です。
このように、キーワードに紐づく出来事が起こる、それに関する情報を受け取る、実際に体験するのがシンクロニシティです。
前兆6.眠気が取れない
眠気が取れないのは、シンクロニシティが起こる前兆です。
スピルチュアルでは、「しっかり寝ても眠気が取れないときは、運命の転換期がきている」とされます。
これは、「来たるべきときに備えるために、寝て体力を温存するため」「眠ることでエネルギーチャージを行い波動を高めている」「寝ている間に深い部分のプロセスが進む」と考えられているからです。
眠れるだけ眠ることで潜在意識が優位に働き、これから来るであろうものごとに対する準備が進んでいくため、普段よりゆっくり過ごす時間をつくるといいでしょう。
また、この時期に見る夢は後々になって意味をもつことがあります。気になる夢はノートに書きとめておくと、後になって腑に落ちるかもしれません。
前兆7.夢で見た光景が現実に起きた
夢で見た光景が現実に起きるのは、シンクロニシティが起こる前兆です。
「夢で見たことがある場面だ」「夢でこの場所に来た」「夢で聞いた言葉と同じだ」などという体験をお持ちの方は多いと思います。
夢は潜在意識からのメッセージといいますが、それは前述した「集合的無意識」から発せられているサインだと考えられています。
眠っている間に、普段は触れることのない意識の奥底からの知らせを受け取っているのです。
自分では認識できないのが潜在意識なので、もしそこにアクセスできたら無限の可能性が広がりますね。
スピリチュアルでは「予知夢」や「正夢」として捉えられており、言葉ではなくキーワードや数字でメッセージを受け取ることも多いようです。
前兆8.なんとなく嫌な予感がする
シンクロニシティが起こる前兆として、なんとなく嫌な予感がすることが挙げられます。
良くないことが起こりそうだと感じることを「虫の知らせ」といいます。たとえばこんなときがそうです。
「車で移動する予定だったが、ふと気が変わり電車にした。夜のニュースで通るはずだった道路で玉突き事故があったと知り、車であれば巻き込まれていたとゾッとした」
第六感とか、直感と呼ばれるものですね。
未来のことを察知できる能力は、実は誰にでも備わっています。それが発動するか否かは、あなたがどのような状態であるかが鍵になります。
エネルギーが高いときほど察知できることが増えます。もし嫌な予感がしたら見過ごさず、行動に移すようにしましょう。
シンクロニシティが起きたときの過ごし方
ここまでのところで、シンクロニシティが起きる理由と条件、前兆がどんなものかがわかりました。
実際にシンクロニシティが起きたときは、どのように過ごせばいいのでしょうか。
シンクロニシティは必ずしもラッキーな出来事が起こるわけではありません。あなたの心や感情の状態によっては、悪いシンクロニシティが起こることもあります。
ここで紹介するのは、良いシンクロニシティを持続させる、悪いシンクロニシティを終わらせるというものではなく、どのような状態があなたに適しているかを示唆したものです。
シンクロニシティが起きたときの過ごし方は、5つあります。
- 過ごし方1.自分自身の心の声に耳を傾ける
- 過ごし方2.直感を信じる
- 過ごし方3.シンプルに考える
- 過ごし方4.力を抜いて流れに任せる
- 過ごし方5.行動を起こす
いずれも簡単で、試しやすい方法です。ぜひ参考としてご覧ください。
過ごし方1.自分自身の心の声に耳を傾ける
シンクロニシティが起きたときの過ごし方1つ目は、自分自身の心の声に耳を傾けることです。
「現代人の1日の情報量は、江戸時代で1年分、平安時代なら一生分」といわれています。
そんな中で、あなた自身の声に耳を澄ませるのは難しいことかもしれません。
また、日本では人の気持ちを思いやることが美徳であり、他人を優先させることが良しとされるため、自分に意識を向けると罪悪感が湧いてくることもあるでしょう。
だからこそ、あなた自身の心の声に耳を傾けることが必要なのです。
あなたが「今ここ」に集中することで、心は深い喜びに満たされていきます。
瞑想やヨガ、ゆっくり散歩するなどして、どんな考えが浮かんでくるかに注目するといいでしょう。
過ごし方2.直感を信じる
直感を信じることも、シンクロニシティが起きたときの過ごし方としておすすめです。
せっかくシンクロニシティが起こる前兆を感じても、あなた自身がそれを否定すると「ただの偶然」で終わりかねません。
ふと閃いた考えや、湧きあがってきた感覚があったら、それを信じてみましょう。
「信じることが難しい」と感じるなら、まずは好きなものを選ぶことから始めてみるといいでしょう。
たとえば、ランチで一番食べたいものを選ぶ、気になった事をすぐに調べたり実際に行ったりする、書店でパッと目についた本を手にとるなどです。
小さなことでも閃き通りに行動すると直感は磨かれていきます。あなたのインスピレーションや感覚と繋がって行きましょう。
過ごし方3.シンプルに考える
シンクロニシティが起きたときの過ごし方3つ目は、シンプルに考えることです。
「これにはどんな意味があるのだろうか」「これはメッセージかどうか気になって仕方ない」「キーワードと思っていいのかしら」など、出来事に対する意味に敏感になってしまうことがあります。
出来事の意味合いについて考えるよりも、目の前に現れるものごとに対してどう感じる自分がいるのか、どんな感覚や感情が湧き上がるかの方に意識を向けましょう。
シンプルな考えはシンプルな結果を呼びます。わかりやすく受け取ることが容易です。
複雑な考えは複雑な結果を招くことが多いため、様々な混乱を来たしかねません。
ものごとの本質を捉えるためにも、できるだけシンプルに考えましょう。
過ごし方4.力を抜いて流れに任せる
シンクロニシティが起きたときの過ごし方として、力を抜いて流れに身を任せることが挙げられます。
「これからどんなことが起こるのだろう」と身構えてしまうと緊張します。水に浮かぶときと同じで、何事も力むと上手く運びません。
まず体の緊張を解き、大きな流れに身を任せてみましょう。そうすることで、あなたの理解の範囲を超えた出来事が訪れるかもしれません。
常識を超えてくるのがシンクロニシティです。一度流れに乗ってしまえさえすれば、あとは簡単ですよ。
ゆっくりお風呂に浸かる、お気に入りのカフェでお茶をする、のんびりドライブをするなどして、緊張がほぐれるような時間をつくりましょう。
デジタルデトックスをするのもおすすめです。
過ごし方5.行動を起こす
シンクロニシティが起きたときの過ごし方5つ目は、行動を起こすことです。
あなた自身の声に耳を傾け、直感を信じてシンプルに考えたら、力を抜き流れに身を任せるのです。
行動が苦手な方もいらっしゃると思うのですが、行動すること自体が目的ではないので、意味を取り違えてしまわないようにしてくださいね。
どんな小さなことでもかまわないのです。大切なのは、あなたの心の赴くままに行動してみることなのです。
すべては、あなた自身の波動やエネルギーが現実に反映された結果だと考えてください。そこには成功も失敗も存在しません。
行動する際はできるだけハードルを下げるように意識し、少しずつ試してみる気持ちをもつといいでしょう。
【まとめ】シンクロニシティが起きるときは直感を信じて前向きに
シンクロニシティは、あなたの波動やエネルギーが変化することで起こります。
シンクロニシティが起きる前兆は数多く、前触れや虫の知らせとも呼ばれています。また、正夢を見る、同じ言葉を何度も耳にするなど、潜在意識からのメッセージやキーワードとして受け取ることもあるでしょう。
もしかしたら、シンクロニシティとあなたの転換期が同時に起こり、戸惑いを感じることがあるかもしれません。
そんなときは直感を信じ、リラックスした状態で大きな流れに身を任せてみましょう。できるだけゆったり過ごす時間をもって、あなた自身の声に耳を傾けるのがポイントです。
前向きな気持ちをもちつつ、様々な出来事をただ楽しむようにしてみてくださいね。
執筆:みすみ
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