「これは夢だ」という自覚をもった状態でみている夢のことを明晰夢といいます。
そして明晰夢は、ただの現実逃避のツールではなく、様々なメリットがあるとも言われています。
ただ、明晰夢のメリットを受けるには脳に「明晰夢はただの夢ではない」ということを認識させる必要があるのです。
とはいえ、明晰夢にどんなメリットがあり、どうすれば見ることができるのかなどわからないことが多いですよね。
そこで今回は、
この4点について解説していきます。
最後までお付き合いいただくことで、あなたが明晰夢をみたいタイミングで見られるだけでなく、その効果を最大限に活かすことができるようになりますよ。
明晰夢とは?
明晰夢とは、「夢だと自覚しながら見る夢」のことです。
科学の進歩により、私たちの脳を解析した結果明晰夢を見ている状態ではγ(ガンマ)波が増えていることがわかってきています。
γ波がふえているということは集中して何かを考えている状態だということ。
そのため、明晰夢は寝ている状態というよりも何かを考えている時に近いと言えるのです。
この明晰夢という名前が付いたのは、20世紀初めくらいだと言われています。
オランダの精神科医であるフレデリック・ウィレム・バン・エーデンが「夢だと自覚しながら見る夢」のことを明晰夢と名付けました。
この明晰夢という言葉が認められるようになったきっかけは、1968年にセリアグリーンとチャールズマクリーリー(オックスフォード大学)と共同で『Lucid Dreams』を出版したことです。
そして、近年スピリチュアルの世界を中心に、明晰夢のメリットなどが語られるようになってきました。
そこでまず気になるのが、明晰夢はどのくらいの人が見るのか? ということですよね。
アメリカ、スタンフォード大学睡眠研究センターのラバージ氏によれば、明晰夢をよく見る(1ヶ月に一回以上)人は10%程度だと報告しています。
もちろん、研究室の実験という限られたサンプルの話なので、実数はもっと少ない可能性もあります。
また、明晰夢をよく見る人というのは、総じて夢を毎日のように見ている人だということ。
そして、瞑想をしている人は明晰夢を見やすいということから、心身ともにバランスのいい状態を保っている人が多いということもわかっているのです。
その特徴から、明晰夢を見る人には天才が多いのでは? と考える人も多くいます。
様々なメリットが多いと言われる明晰夢ですが、危険やデメリットがないのかというのも気になるところですよね。
そこで、まずは
- 明晰夢を見ることのリスクは?
- 明晰夢を見る=金縛りにあう?
- 夢と現実の区別をつけるためのリアリティチェックって?
- 明晰夢と幽体離脱の違いって? 明晰夢と妄想の違いは?
この5つの疑問について解説していきます。
明晰夢を見ることの危険性とは?
明晰夢を見ることで、精神的に不安定になるというリスクがあります。
私たちが睡眠をとっている間、通常であれば脳を休ませることができますよね。
明晰夢を見ている時というのは、脳が覚醒状態にあり思考を停止していないため、脳を休ませることができません。
そのため、様々なリスクがあると言われているのです。
脳を休めることができなければ、心身ともに疲れてしまいます。
例えば、現実で嫌なことがあると心の中にネガティブな気持ちが溜まってしまいます。
脳を休めることができなければ、当然こういった感情もうまく吐き出すことができなくなってきます。
そして、ネガティブな気持ちがどんどん増大していくと、不安や恐れなどに心が支配されてしまう可能性があるのです。
また、明晰夢をある程度コントロールできるようになってくると、現実では叶わない願いを夢の中で叶えられるようになります。
もちろん、そこまで行くにはかなりのトレーニングが必要です。
しかし、そこで考えてみてほしいのですが、「なんでも叶う夢の世界」を手に入れた時にあなたは現実に戻りたいと思いますか?
精神的に安定していない時なら、戻りたくないと思ってしまう人も少なくないはずです。
「夢の中はこんなに楽しくて、過ごしやすいのに」と思ってしまえば、明晰夢への依存に繋がってしまいます。
そして、「夢と現実を比較」してしまうことで、現実での生きづらさが増してしまいます。
中には、現実と夢の区別が付かなくなってしまう人もいるほど。
明晰夢には、あなたの眠っている力を目覚めさせたり、心に安らぎを与えたりするメリットももちろんあります。
しかし、私たちのメンタルに与える影響が強いため
- 脳を休められない
- 明晰夢に依存してしまう
- 不安や恐怖が強まる可能性がある
これらの危険性があります。
そのため、明晰夢の持つリスクから身を守りながら、そのメリットを活かすためには明晰夢に頼りすぎないということが大切になってきます。
明晰夢を見ると金縛りに会うって本当?
明晰夢を見ている時に、金縛りにあう可能性は高いです。
もちろん毎回金縛りにあうわけではありません。
けれど、脳は覚醒しているのに体は眠っているわけですから、金縛りにあう可能性は通常の睡眠時よりも高くなっていると考えられています。
明晰夢を見ている状態で金縛りにあってしまっても、夢から抜け出せているとは限りません。
もし、何か怖い夢を見ている状態で金縛りにあってしまうと、現実の世界でも恐怖を感じてしまうことに。
金縛りは、心霊現象でもなんでもなく「体は寝ているのに脳は起きている」ことで起こる現象です。
とはいえ、その中で霊のような幻覚を見ることも少なくなく、早くその恐怖から逃れたいと思うもの。
もし、明晰夢を見ている時に金縛りにあってしまったら、下記の方法を試してください。
- 予兆を感じた時に体を動かす
- 指先から順に力を入れる
- 仰向けに寝ない
もし、これらの方法を試していても金縛りにあうようであれば、できるだけ楽しいことを考えて眠りにつくようにしてください。
そうすることで、いわゆる悪夢ではない夢を見られる可能性が高まり、金縛りにあいにくくなるのです。
明晰夢を見ている時というのは、脳が起きている状態のため金縛りにあいやすい状態だといえます。
もし、金縛りにあってしまっても「夢の続き」くらいに捉えて、冷静に対処しましょう。
夢と現実の区別をつけるリアリティチェックとは?
極めて覚醒状態に近い「明晰夢」と「現実」を区別するために行うのが、リアリティチェックです。
通常の夢を見ている時には、目覚めた後に夢だったことに気がつきますよね。
しかし、明晰夢の場合には「起きている状態に極めて近い状態」で見ているため、夢と現実の区別がつきにくくなってしまうことがあります。
「今自分が見ているのは夢? それとも現実?」という状態になってしまうと、頭が混乱してしまいますよね。
その混乱を静めるために、リアリティチェックは必要なのです。
リアリティチェックを確実に行うためには、日頃からトレーニングを意識する必要があります。
夢と現実を区別する瞬間をイメージしてみてください。
おそらく一番わかりやすいのは「現実ではあり得ないこと」が可能な瞬間ですよね。
この現実ではありえない瞬間を再現してみると、夢と現実の区別をつけることが可能です。
例えば、夢の世界なら空を飛べたり、壁を通り抜けたりすることができますよね。
けれど、現実の世界で高いところから飛び降りれば、大変なことになってしまいます。
また壁を通り抜けようとしても、ぶつかって痛い思いをすることに。
このように、夢の中ではできるのに現実にはできないことを数多く体験してみましょう。
その時の注意点としては、体験する前に自分の中で「こうなるだろう」という予測を立てるのを忘れないでください。
なぜなら、予想通りの結果になることを体感することで、夢と現実の区別をつけることができるのです。
あなたが「これは夢? 現実?」と疑問に感じることがあったならリアリティチェックをしてみてください。
- 飛べないはずの空を飛べる
- 通り抜けれないはずの壁を通り抜けれる
- 普通にジャンプしただけなのにとても高くとべる
このように、あなたが予想している結果と違う感覚を味わった時、現実ではなく明晰夢の世界にいるといえるのです。
リアリティチェックのトレーニングを積み重ねていくことで、夢と現実の区別をより確実にすることができますよ。
明晰夢と幽体離脱の違いは?
明晰夢と幽体離脱の違いは、「起きている(眠っていない)かどうか」が全てです。
幽体離脱中に起こっていることは全て現実なのに対して、明晰夢は「夢だと自覚している夢」なので、眠っている状態だということ。
まず、あなた自身に確認して欲しいのが、幽体離脱や明晰夢を体験時の感覚です。
「その時、あなたは起きていましたか?」 この質問に対して「絶対に起きていた」と言えるのであれば、あなたが体験したのは幽体離脱だということになります。
しかし、不思議な体験をした時に自分の意識がどうだったかを覚えている人は少ないですよね。
そこで、「幽体離脱と明晰夢の違い」を知るための基準をいくつかご紹介します。
今から紹介する項目に当てはまらなければ、それは明晰夢だということになります。
- 体脱感がある
- 連続して意識がある
- 五感がはっきりとしている
- 現実と一致する点がいくつもある
このようなポイントがあるのであれば、幽体離脱の可能性がとても高いです。
そしてもうひとつ、明晰夢と幽体離脱の決定的な違いは、あの世がみれるかどうかということ。
夢であの世っぽいものを見ることはあっても、実際のあの世へ足を踏み入れるのは不可能だといわれています。
夢は私たちの脳が見せている架空の世界ですから、現実とはやはり異なる点が多くなるのです。
一方の幽体離脱は、案内者さえいればあの世に行くことができます。
もし、自分が体験した不思議な出来事が「幽体離脱? 明晰夢?」と疑問になったら、まずはその時起きていたのかどうかを確認してください。
そして、先ほどのチェックポイントを覚えておいて、その体験の後に確認してみましょう。
そうすることで、あなたが体験したのが明晰夢なのか幽体離脱なのかを知ることができますよ。
明晰夢と妄想の違いは?
明晰夢と妄想の違いは、「起きている時に行う空想」か「眠っている時に見る夢」かどうかということです。
妄想が明晰夢のきっかけになることもあると言われることもあるくらい、この2つはとても近い存在です。
大きな違いは、睡眠状態にあるかどうかということ。
明晰夢は、夢だと自覚してみる夢のことですから、あなたの心や頭の中にあるものが出てきやすい傾向にあります。
実際に、明晰夢を見るためのトレーニングとして妄想を繰り返すことが有効と言われているくらいですので、妄想癖のある人の方が明晰夢を見やすいのです。
妄想を繰り返し、「自分の理想の世界」や「体験してみたい世界」などを具体的にイメージしながら眠ることで、明晰夢の世界に入りやすくなります。
その状態で明晰夢に入ることができれば、夢の世界=あなたが過ごしたい世界ということになるので、とても心地よい世界を体験できるはずです。
ただし、明晰夢の危険性の部分でもお伝えしましたが、妄想から見る明晰夢の居心地が良すぎると、明晰夢に依存してしまう恐れがあります。
「現実よりも明晰夢の方がいい」となってしまわないためにも、妄想を具現化した明晰夢に依存せず心身のバランスを崩さないようにしてくださいね。
妄想と明晰夢は似たものとして扱われますが、夢と現実の違いがあります。
現実の妄想が具体的であればあるほど、明晰夢にもその世界が現れやすくなりますよ。
明晰夢がもたらす4つの効果とは?
明晰夢を見ることで、あなたの中に眠っている問題を解決することができると言われています。
なぜなら、明晰夢を見ることで普段気づいていない本当の問題に気づくことができるから。
スピリチュアル的な話になりますが、私たちの行動を決めるきっかけになるものの多くは潜在意識の中にあります。
けれど、潜在意識は無意識なので、瞑想などの特殊な環境以外では、そこに何があるのかなどを知ることができないのです。
明晰夢を見ることで得られる効果としては
- 潜在能力が目覚める
- 潜在意識にアクセスできる
- PTSDの治療ができる
- 心のリフレッシュができる
この4つの効果があると言われています。
眠っている間は、心がとても無防備な状態なので、心の問題解決にはもってこいのタイミングです。
明晰夢があなたにとって必要なものかどうかを知るために、様々な効果が得られる理由を知ってください。
効果1.潜在能力が目覚める
明晰夢には、潜在能力を伸ばす力があると言われています。
ベルン大学のDaniel Erlacher博士の研究では、実際には眠っていて動いていないにもかかわらず、明晰夢の中で行っている動きと同じ筋肉に脳から信号が伝えられたことがわかっています。
実際に、被験者たちを3つのグループに分けて、コインを投げ入れる実験を行いました。
- グループA…明晰夢の中でコインを投げ入れる練習をする
- グループB…現実でコインを投げ入れる練習をする
- グループC …何もしない
この実験の結果、グループAの成功率は15%上昇し、グループBは8%上昇しました。
そして、何もしなかったグループCは0.5%しか上昇しなかったのです。
この実験の最大の特徴は、明晰夢を見ている間は実際には眠っているため筋肉は動いていないということ。
それなのに、筋肉に脳からのメッセージが送られていたことや、実際にコインを投げ入れる動作の成功率が上昇していました。
つまり、明晰夢で事前に様々なイメージトレーニングを行うことで、あなたの中にある潜在能力を高めることにつながっていくのです。
大切な会議やスポーツの試合など、現実で事前練習を行いにくい事こそ、明晰夢でのイメージトレーニングが効果を発揮してくれます。
絶対に失敗したくないことの前には、ぜひ明晰夢であなたの潜在能力を目覚めさせ、いい結果を出すことができますよ。
効果2.潜在意識にアクセスできる
明晰夢を見る事で、あなたの潜在意識にアクセスすることができます。
夢は潜在意識にあるものが反映されるようになっています。
つまり、明晰夢をみることによって、自分の潜在意識にどんなことがあるのかを顕在意識に浮かび上がらせることができるのです。
もちろん、せっかく明晰夢によって潜在意識にアクセスできても、その内容を覚えておかなければ意味がありませんよね。
夢で見た内容を確実に自分のものにするためにも、あとでお伝えする夢日記がおすすめなのです。
その理由は、私たちの脳はクリエイティブなことをすると、潜在意識にアクセスしやすくなるという特徴を持っているから。
そのため、明晰夢で潜在意識に何があるかを知り、その内容を日記に書き留めることで、あなたが心の底から望んでいることを行動に移すことが可能に。
けれど、そのためには潜在意識をポジティブな方向にチェンジしなければいけません。
潜在意識にアクセスできても、その中身がネガティブなものしかなかった場合、望むような結果が得られなくなってしまいます。
潜在意識をポジティブなものに変えるためには、まず自分の潜在意識に何があるのかを知ってください。
そして、潜在意識にあるネガティブなものの原因やトラウマができてしまった理由などを探りましょう。
そして、出てきた原因を一つ一つ解消へと導いていくことで、あなたの潜在意識をポジティブなものに変えることができるのです。
とはいえ、「潜在意識って何?」と思う人も少なくないですよね。
当然ですが、潜在意識を変えるためには、潜在意識について正しく知る必要があります。
潜在意識を0から学ぶ場合には、正しい知識を付けてもらうことが大切。
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潜在意識について正しい知識を持った後、自分の潜在意識にアクセスしてみましょう。
そして、自分には何が必要なのか、どうすれば心のネガティブな部分を取り除けるのかについて知ってください。
その方法として、明晰夢は非常に役に立つ方法です。
明晰夢を見ている状態は、瞑想と同じような効果があるともいわれてます。
夢を通して自分の潜在意識にアクセスすることで、普段触れることのない自分の内面を知ることができますよ。
効果3.PTSDの治療ができる
明晰夢はPTSD治療にも有効だと考えられていて、実際の治療として使われることもあります。
心的外傷後ストレス障害の略語です。
通常の範囲を超えた強烈なショックやストレスが心に傷となって残り、強い恐怖や無力感、戦慄を感じる・悪夢を見るなどの症状が現れます。
夢には、記憶を整理する役割や、心の問題を発見する効果があると考えられています。
PTSDを解決するためには、何が問題となっていて、どうすれば解消されるのかを考えないといけません。
PTSDの原因となる心的要因は、潜在意識にトラウマとして刻まれていることが多いのです。
夢には潜在意識が影響しやすいですから、まずは夢の内容を記録することから始めていくのです。
そして、ポイントになるのが「夢の怖い体験に意味などない」ということに気づくことです。
悪夢というのは、あなたの中にあるトラウマなどのネガティブな出来事がきっかけでできています。
そのため、あなたの潜在意識の中にあるネガティブな出来事を書き換えられれば、悪夢を見る回数は減少していくのです。
明晰夢はトレーニングを重ねることで、自分の思い通りのストーリーにできると言われています。
そのため明晰夢は、PTSD改善に有効だとされている「夢のストーリーをハッピーエンドに書き換える」ことに適しているのです。
PTSDはあなたの過去の体験に基づいていることがほとんどです。
そのため、いま抱えているPTSDを何とかしようと思うのであれば、明晰夢によって「幸せな結末の夢」をみるトレーニングをするのがおすすめですよ。
効果4.心のリフレッシュができる
明晰夢は、心のリフレッシュ方法としても有効です。
夢で心のリフレッシュができる理由としては、あなたの望む世界を体験できるから。
嫌なことが起きない夢の世界を作り出せるのが、明晰夢のメリットの一つです。
トレーニングこそ必要ですが、思い描いた明晰夢を見れるようになれれば、明晰夢の中は自分の思い通りに過ごせる楽園となります。
とはいえ、明晰夢を必死に見ようとすると「明晰夢が見れない」ことにストレスを感じることにもなりかねません。
そのため、明晰夢が見れたタイミングで目一杯明晰夢を楽しむ方が、より心をリラックスさせることができます。
現実で嫌なことがあった時、自由に明晰夢が見られれば、心を常にリフレッシュさせることができますよね。
明晰夢を見るためのトレーニングを積み、ストレスなく明晰夢が見られればそれに越したことはありません。
けれど、明晰夢をみるトレーニング自体をストレスに感じてしまっては意味がないですよね。
明晰夢を見ることにストレスを感じてしまっては、せっかくの明晰夢のメリットを生かすことができません。
そうならないためにも、無理なく明晰夢を楽しんでくださいね。
明晰夢を見る方法を5つご紹介します
明晰夢に様々な効果を得るためには、明晰夢を自由に見られるようにしたいですよね。
明晰夢を見る具体的な方法を5つお伝えします。
その入り方の重要なポイントは「夢であることを認識しながら、夢の内容を記録する」こと。
そのために有効なのが
- MILD法
- 二度寝法
- 夢日記をつける
- 脳内にγ波を増やす
- 体内時計を調整する
この5つの方法です。
この全てをやらなければいけないというわけではなく、この中から自分に合った方法を見つけてください。
そうすれば、あなたのタイミングで明晰夢をみられるようになりますよ。
明晰夢の見方1.MILD法
明晰夢を見たいなと感じた初心者にも簡単に挑戦できるのが、MILDテクニックと呼ばれる方法です。
MILD法とは、Memory Induced Lucid Dream(記憶誘導型明晰夢)の略で、「夢だと自覚する」ためのテクニックの事。
明晰夢を見るためには、自分の意識を高める必要があると言われています。
MILDテクニックで最も重要なのは、脳へ暗示をかけることです。
具体的なやり方は
- 夢の記録
- リアリティチェック
- アファメーション
- ビジュアライズ
この4ステップです。
◆ステップ1.夢の記録
1つ目のステップ「夢の記録」には、夢日記をつけるのが有効です。
具体的なやり方はこのあと詳しく解説しています。
⇒「夢日記」の項目を見る
◆ステップ2.リアリティチェック
2つ目のステップであるリアリティチェックについては先述した通りで、「夢の中ではできるのに現実にはできないことを体験し、夢と現実の区別をつける方法」です。
⇒リアリティチェックの項目を見る
◆ステップ3.アファメーション
アファメーションとは、言葉の力を使って脳に暗示をかけたり、潜在意識を書き換える方法のこと。
アファメーションでは、全て肯定で終わる言葉を使ってください。
- 「今日は〇〇な夢を見る」
- 「次こそ明晰夢を見られる」
- 「ここはもう夢の中だよ」
などの文言がおすすめ。
ひとつ注意点として、たとえば「ここはもう現実じゃない」など否定の言葉が入るとうまくいかないので気を付けてください。
せっかくのアファメーションの効果が薄れてしまいます。
アファメーションについては、こちらの記事も参考にしてください。
⇒仕事も恋愛もうまくいく!正しいアファメーションの方法とコツを大公開
そして、眠りに落ちそうなくらいにリラックスできた状態で、次のステップであるビジュアライズに移ってください。
◆ステップ4.ビジュアライズ
ビジュアライズとは、直近に見た夢やこれからみる夢を想像していくことです。
夢を想像することで、「これから自分は夢を見るんだ」ということを意識づけることができます。
そして、もしここで明晰夢を見られたとしたら、次に起きた時すぐに夢日記に記録しましょう。
ビジュアライゼーションについては、こちらの記事も参考にしてください。
⇒ビジュアライゼーションで幸せを引き寄せる方法とは?意味と効果を解説
ビジュアライゼーションの様々な効果について知ることができますよ。
MILD法はこの4ステップの繰り返しで、明晰夢を見るためのトレーニングをすることができます。
明晰夢を見るためには、様々なトレーニングが必要となってきます。
最初は戸惑うことも多く、うまくいかないことも多々出てくるでしょう。
けれど、回数をこなしていくことで、あなたが思い描いた明晰夢を見られる可能性が高まるので、ぜひトレーニングを続けてみてください。
見方2.二度寝法
二度寝をすると、明晰夢を見やすいと言われています。
二度寝はぐっすり寝ているようでも、睡眠自体はとても浅いもの。
そのため、明晰夢を見るためには、二度寝はとてもいいタイミングなのです。
とはいえ、普通に二度寝をしてもなかなか明晰夢には繋がっていきません。
コツとしては、起き抜けのまだ頭がハッキリしていない状態で、夢のストーリーを思い描いてください。
慣れるまでは難しい部分もあるかとは思いますが、自分なりのコツを掴むまで練習を重ねるのが大切です。
二度寝の時間を確保するために、ある程度早起きを考える人は多いですよね。
その際には、90分単位で時間を組むようにしてくださいね。
後ほど詳しく紹介しますが、人の睡眠サイクルは90分を一区切りとしてレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返していると言われています。
そのため、体内時計を整えるためにも、早起きをするのであれば90分単位がおすすめです。
明晰夢を見たいのであれば、ぜひこの二度寝法を試してみてください。
二度寝の浅い睡眠が明晰夢にはちょうど良いと言われているので、自分が思い描いたストーリーで夢を見られる可能性が高まりますよ。
見方3.夢日記をつける
明晰夢を記憶しておくためには、夢日記が効果的です。
夢日記をつける理由は、私たちの脳が夢の内容を自動的に忘れるようにできていて、何か記録に残さないとせっかくの明晰夢の内容を覚えておくことができないから。
せっかく明晰夢を見ていても、あなた自身の記憶に残っていなければ、見ていないのと同じことですよね。
今の研究では、夢での体験が現実ではないということに脳が気付いていると言われています。
そのため記録をしなければ、起きた瞬間に「今のは夢だから」と心の奥に片付けられてしまうのです。
私たちの脳は記憶できる容量が決まっているため、夢をいつまでも覚えていると、現実での出来事を記憶できなくなってしまいます。
夢日記は、夢での出来事をきちんと記録するためにとても有効な方法。
より鮮明な夢日記をつけるためには、寝る前にノートとペンを枕元に置いておきましょう。
「この時代に手書き?」と煩わしく思うかもしれませんが、スマホよりも手書きの方が記憶を残すためには効果的なのです。
もし、絵が得意なのであれば、文字だけでなく絵も残してください。
絵を描くというクリエイティブな行動は、潜在意識にある出来事が反映されやすいので、より夢の内容を具体的に残すことができます。
注意して欲しいのは
- 7時間程度の睡眠時間を確保すること
- 目覚まし時計はできるだけ近くにおくこと
この2点です。
明晰夢から目覚めて、その記憶を残しておけるのはほんの一瞬しかありません。
起き上がって目覚ましを止めている間に、忘れてしまっては大変です。
目覚ましを止めてから夢日記を書き始めるまでは、できるだけ短い時間でおこなうようにしてください。
「明晰夢を見た」という事実を記憶に残すためにも、夢日記はぜひつけるようにしましょう。
夢日記をつけることで、夢の内容を分析することができます。
その結果、自分の潜在意識が何を求めているかも知ることができますよ。
見方4.脳内にγ(ガンマ)波を増やす
脳内のガンマ波を増やすことで、明晰夢が見やすくなるという研究結果が出ています。
この研究結果を出しているのは、フランクフルト大学(ドイツ)の臨床心理学者であるウルスラ・フォス氏です。
フォス氏の研究のよると、睡眠中の脳に弱い電気信号を与えることで、夢の中の意識状態を変化させられるというのです。
研究の具体的な方法としては、明晰夢を見たことがない人27名をターゲットにスタートしました。
もちろん年齢や性別はバラバラで、共通しているのは成人しているということだけ。
やり方としては、人が夢をみるとされているレム睡眠がスタートしてから2分後、被験者の前頭葉に2〜100ヘルツの微弱電流を30秒間流しました。
2〜100ヘルツというととても幅広く感じますが、実際に効果が現れたのは、ガンマ周波数帯の40ヘルツで刺激した時だけだったのです。
その確率はなんと77%にも達しました。
低めのガンマ周波数だと言われる25ヘルツだと、明晰夢を見られたのは58%でしたが、それ以下の周波数では明晰夢は見られませんでした。
このガンマ波を増やすためには、瞑想が効果的だということが近年の研究でわかってきています。
瞑想は集中力を高めたり、潜在意識にアクセスしたりするのにとても効果的です。
そのため、明晰夢を見たい人にとって瞑想はとてもいい方法だと言われています。
瞑想の基本的なやり方については、こちらの記事を参考にしてください。
様々な研究によって、脳内のガンマ波を増やすことで明晰夢を見る確率を高められることがわかってきています。
ガンマ波を増やすための瞑想を行うことで、明晰夢のメリットを受けられる確率が高まりますよ。
見方5.体内時計を調整する
明晰夢を見るためには、体内時計を調節することが重要です。
体内時計が整うことで、毎日同じ時間に自然と目覚めることができます。
眠りにおちてすぐに深い眠りのノンレム睡眠になり、次に浅い眠りのレム睡眠になります。
私たちは、だいたい90分でノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しています。
引用:日本医師会HP
この習慣を利用し、レム睡眠の直後に目覚めるようにトレーニングをするのです。
私たちの脳は、繰り返し行うことで「これはいつもやることだな」と記憶することができます。
明晰夢を見られるかどうかは別として、このトレーニングでは「夢を覚える」ことに重点を置いていきます。
明晰夢を見られたとしても、その内容を覚えていなければ意味がありませんよね。
しっかりと夢の内容を記憶しておくためにも、レム睡眠の直後に目覚めるのが重要なのです。
体内時計を整える方法は色々ありますが、今回は一番簡単な方法をご紹介します。
- まずは1週間、いつもより90分早い時間に目覚ましをセットする
- そして次の1週間は、90分の早起きを2日に一回にする
やって欲しいのこの2つだけです。
1週間の早起きを続けたことで、私たちの脳は早起きの習慣がついているので、設定している時間よりも早く目が覚めることも多くなってくるはず。
その時に「あと30分寝られる」と二度寝をするのであれば、ぜひ見たい夢をイメージして見てください。
二度寝の状態は浅い睡眠状態なので、夢を見やすいのです。
そのため、「こんな夢をみたいな」という意識でまどろむことで、明晰夢をみるチャンスが増えると考えられています。
レム睡眠の直後に起きられるように体内時計を調整することで、明晰夢をみられるようになります。
これは、脳に習慣づけることが大切ですから、1日でもやらない日があればまた最初からやり直さなければなりません。
レム睡眠の直後に起きる習慣が身につけば、明晰夢をみるチャンスが広がる可能性は高くなるのです。
明晰夢から覚める方法とは?
夢から目覚めたいと思った時には、夢の中で眠ってください。
通常、夢から目覚めたいと思うことはありません。
なぜなら、今自分がいる世界が夢だという自覚がないからです。
けれど、明晰夢は「夢だと自覚している夢」なので、目覚めたいなと感じることもあります。
その際には、夢の中で眠る方法を試してみてください。
具体的な方法としては
- 可能な限りの静かな場所へ行く
- その場で眠る
- しっかりと目を閉じて、ベッドで眠っている自分を想像する
この3ステップです。
眠っている自分を想像する時のポイントとしては、「客観的な視点」ではなく、あくまでも「主観的な視点」で想像してください。
できるのであれば、自分の寝室や自分が寝ている状況まで細かく想像するのがコツです。
ここまでイメージを作り上げることができれば、ゆっくりと目を開けてください。
すると、夢から覚めることができるはずです。
ここで気をつけて欲しいのが「焦らない」ことです。
起きなきゃ! と急いでやってしまうと、夢からうまく覚めることができません。
そして、慣れてくると目を閉じて現実世界をイメージするだけで、夢から覚めるようになってきます。
そこまで行くにはトレーニングが必要ですが、何度も練習を繰り返して自分なりのコツを掴んでみてください。
夢から覚めるためのコツとしては、現実世界に意識を向けること。
そのためには、夢の中で目を閉じて眠るということから始めてみてくださいね。
【まとめ】明晰夢はちょっとした訓練で誰でもみることができる!
「夢だと自覚してみる夢」と聞くと、とても難しそうなイメージを持ちますよね。
けれど、ちょっとしたトレーニングを毎日積み重ねることで、誰でも明晰夢を見ることができるようになります。
明晰夢をみたい人にとって大切なのが、「自分の脳に暗示をかける」ということ。
アファメーションや瞑想などで、潜在意識が何を望んでいるのかを知り、その望みを夢に反映していくことで、明晰夢の効果を感じとれるようになります。
潜在意識の望みを知るというのは、あなたが気付いていない「本来の自分が持つ心の声」に気づくということ。
そして、あなたが望む自分の姿と潜在意識の声に違いがあるのであれば、潜在意識を望みの方向に書き換える必要があるのです。
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明晰夢は、自分の潜在意識とどれくらい向き合えたかがとても重要になってきます。
ぜひ、あなたの潜在意識と向き合い思いのままの明晰夢で心を癒してくださいね。
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