今回は、コーチングの意味やコーチングを行うために必要なことを詳しくお伝えしていきます。
コーチングとは、コーチがクライアントと対話をして、クライアントが自ら目標を達成できるよう導く技術のことですね。
コーチングは、近年注目が高まってきているスキルです。
Googleをはじめとした大企業がコーチングを取り入れていることからも、コーチングの有用性がうかがえますね。
実はコーチングは、技術を身に付ければ誰にでも行うことができます。
つまり、技術さえ習得すれば、あなたもすぐにコーチを始めることができるというわけですね。
今回は、「コーチングとは何か?」ということから、
「コーチを始めるために必要なこと」まで詳しく解説します。
コーチングを受けたいというあなたも、コーチを目指したいあなたも、この記事を読めば今まであなたが知らなかったコーチングの全体像を理解することができますよ。
ちなみに、コーチングをこれから受けたいというあなたはこちら記事を参考にしてくださいね!
必読! コーチングを受けたいなら、注意深くあなたに合った相性の良いコーチを選びましょう。
コーチングは、コーチの腕次第であなたが得られる結果が大きく変わってしまうのです。
コーチング(コーチング理論)とは?
コーチング(コーチング理論)とは、コーチとクライアントの対話によって、クライアントが自主的に問題を解決して行動を変え目標を達成するようにする手法です。
あくまでもコーチは、クライアントが自分の意志を持って自発的に行動するようにするのです。
ですから、コーチは問題解決のアドバイスを行いませんし、自分の意見をクライアントに押し付けたりすることもありません。
つまり、コーチとクライアントは、同じ目標(クライアントが持っている目標)を達成するために協力し合うパートナーといえます。
コーチングの心理学的な意味とは?
コーチは、時に心理学を使ってクライアントに気付きを提供します。
つまり、コーチはクライアントのひらめきや感覚などをつかさどる右脳を刺激したり、潜在意識にアクセスしたりするのです。
たとえば、クライアントが具体的な目標を掲げることができないとします。
その場合コーチは、クライアントが過去に成功したときに感じた「嬉しい」とか「楽しい」、「自由な感じ」などの感覚をクライアントに感じてもらうようにするのです。
そして、コーチはこの「クライアントが成功した時に感じた感覚」をずっと持ち続けることができるように支援します。
その上で、コーチはクライアントが「どんなことを実現させることができれば、過去に成功した時に感じた感覚と同じような感覚を持つことができるのか」を考え、一つずつ目標を吟味していくのです。
このようにコーチは、クライアントの感覚を引き出すために、催眠などの心理学を用いるわけです。
コーチは、クライアントが自覚できない無意識の部分(潜在意識)にアプローチして、クライアントの気付きを手助けするのです。
コーチングとは、このように心理学的な技術であるといえますね。
【怪しい?胡散臭い?】コーチングの効果や必要性とは?
コーチングは、自分の本当の目標を達成するために非常に効果的な手法です。
コーチングは、その効果や必要性が目に見えてわかりづらいため、怪しいとか胡散臭いと思われてしまうことがあります。
けれども、コーチングは「このままの人生で良いのか?」と疑問を持ったり、「今のままの人生ではなんだかしっくりこない」と思う人には効果的な手法なのです。
このように自分の人生に疑問を持っている人は、たいてい「自分の本当の目標」「自分が本来やりたいこと」を見失っています。
たとえば、大学に入ったり、企業に就職するなどの目標を達成したひとの中にも、「自分が本当に望んでいる目標」を達成できていない場合があるのです。
この場合、自分が望んでいることと周囲が期待していることが同じであるかのように錯覚しているんですね。
つまり、「周囲の期待に応えることが自分の理想だ」と信じて頑張ってきたものの、いざ目標を達成してみると、
「これが本当に自分の望んでいたことなのか?」と疑問が沸いてくるようになるのです。
このような場合は、コーチングによって、「クライアント自身が望んでいること」と「親や周囲の人達などが自分に期待していること」との区別を付けることができるようになります。
そして、本来の自分の理想や願望が分かるようになるのです。
また、コーチングは企業や組織にとって社員の能力を生かしてやる気を引き出すのに非常に効果的な手法です。
実は、「良い仕事をすれば給料が上がり、ミスをすれば上司から叱られる」という状態では、社員の仕事をする動機がそれ以上高まることは期待できません。
また、社員が上司に命令されたことをそのままやるだけでは、社員自身の能力は向上しないのです。
しかし、社員自身のやる気も成長も望めなければ、会社そのものも成長することはできませんよね。
そこで、社員自身がそれぞれ目標を見つけて成長していくために、コーチングが非常に有効なのです。
コーチングによって、社員は企業の問題を自分のことのように感じて仕事をする動機がさらに高まり、成果を出すことができるようになります。
ですから、「社員にやる気を出してもらいたい企業」にとっても、また「仕事にやりがいを感じられずに悩んでいる人(社員)」にとっても、コーチングはとても有効なのです。
実際に、Googleをはじめとした大企業が、社員に対するコーチングを取り入れています。
コーチングは資格がなくてもできる仕事ですから、技術が浅いにもかかわらず「コーチ」を名乗る人物も少なくありません。
だから、残念ながら「コーチングは怪しい」というイメージが出てくるわけですね。
しかし、説明したように「コーチング」そのものは、
- 本当の目標を見つけ、具体的に行動する
- 仕事に対するやりがいを見つける
- 社員の成長を促す
ために非常に有効な技術なのです。
コーチングは、ティーチングやカウンセリングとどう違う?
コーチングは、ティーチングやカウンセリングとはアプローチの方法が全く異なります。
コーチングは、コーチとクライアントの対話によって、クライアントが自ら、自分の意志で行動を起こして目標を実現していくようにする手法です。
つまり、クライアント自身が持っている目標や感情に気付かせ、行動を促すのがコーチングです。
それに対してティーチングは、先生が生徒に一方的に何かの知識を伝えます。
また、カウンセリングは、カウンセラーがクライアントとのコミュニケーションを通じて、クライアントが抱えている問題の原因を探っていくことを目的にしています。
たとえば、自信がないことを悩んでいるクライアントなら、子供の頃に親から言われた心ない言葉や虐待、あるいは友人のいじめなどが関係しているのかもしれません。
どんなこと(心の傷)が自信を失わせてしまっているのか、クライアントの心理を掘り下げていくのがカウンセリングです。
カウンセリングが過去に焦点を当てるのに対して、コーチングは、未来(クライアントの将来の目標)に目を向ける、ともいえますね。
コーチングには7つの種類がある!
コーチングには、以下の7つの種類(流派)があります。
ひとつずつ説明します。
コーチングの種類1.コーアクティブコーチング
コーアクティブコーチングは、CTIが提供するコーチングのプログラムです。 コーアクティブコーチングの理念は、次の4つです。
- 人はもともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である。
- 今この瞬間から創る
- その人すべてに焦点を当てる
- 本質的な変化を呼び起こす
コーアクティブコーチングは、どのひとも生まれながらにして才能と創造力が備わっているので、目標を達成するために外から新しい知識を得る必要はないという考えを土台しにしているコーチング手法です。
ですから、クライアントの存在そのもの(身体、心、精神、感情、魂)に焦点を当てて、クライアントの持っているすべての力を引き出します。
そのために、コーチはクライアントが話す内容だけに注意を払うのではなく、動作や表情、雰囲気すべてを観察してクライアントに働きかけていくのです。
また、コーチは、単にクライアントが望んでいる特定の目標を実現させることをゴールにするのではありあせん。
コーチは、クライアントが自分で問題を解決して難題を乗り越え、生涯にわたって充実感を感じられる人生を歩んでいけるように支援していきます。
コーチングの種類2.インナーゲーム
インナーゲームは、1970年代にテニスのコーチのW.ティモシーガルウェイが提唱した、「心の中でのテニスゲームで勝つことができれば、実際のゲームでも勝つことができる」という考えです。
テニス以外のスポーツの上達や、ビジネスにおいても能力を引き出して成果を出すのに有効であるとして、コーチングの手法に取り入れられています。
たとえば、テニスのボレーや何らかの技術をマスターしようとするとき、私たちはマニュアルを読み、あるいはコーチに口で説明されたことを頭で理解してその通りに身体を動かそうとします。
ところが、頭では理解しても、その通りには身体がなかなか動いてくれませんね。
子どもの場合は、私たち成人よりも、コーチが見せたとおりのことをずっと簡単に再現できます。
なぜなら、子どもは余計な思考が働かず、身体が自然に動くにまかせているからです。
そこでガルウェイは、「身体はもっと自由に動いて存分に能力を発揮することができるのに、思考が本来の力を出すことを妨げている」と考えました。
つまり、思考をできるだけ少なくすることで、技術を取得したり、パフォーマンスを向上させやりすることができるようになるのです。
インナーゲームは取得するのが難しいとも言われています。
それくらい、私たちは常に思考していて思考を減らすということが難しいのです。
しかし、思考を離れて身体感覚を優先させていくトレーニングを積んでいけば、誰もが能力を発揮して成果を出すことが可能になります。
コーチングの種類3.NLP(神経言語プログラミング)コーチング
NLP(Neuro-Linguistic Programming 神経言語プログラミング)コーチングとは、人の心理の構造、また心や脳の機能に重きを置いてコーチングをする手法です。
コーチがどんなに優秀なコーチングの技術を駆使しても、クライアントの能力を引き出せないことがあります。
なぜなら、クライアントがコーチに話していることは、無意識では真逆のことである可能性もあるからです。
たとえば、クライアントが「会社を大きくして沢山の従業員を抱えて、世界を相手にビジネスをしたい」という目標をコーチに告げているとします。
けれども、潜在意識(自覚できない無意識の部分)では「お互い顔が見える程度の人数で本当に志をひとつにできる規模がいい」と思っているとしましょう。
この場合は、クライアント自身口に出していることが本心と信じ込んでいます。
ですから、コーチがクライアントさえ気づいていない心の奥の思いに気づくのは難しいでしょう。
このように、コーチングの技術を駆使しても目標を達成することができないことがあるのです。
そこで、コーチは身体の感覚、五感、言葉、イメージを使いながら、クライアントの本心を探りマイナスの感情を解放したり、クライアントの思い込みを手放したりして、ゴール(目標)を達成するように働きかけていきます。
コーチングの種類4.ポジティブ心理学コーチング
ポジティブ心理学コーチングとは、1998年にアメリカの心理学者、マーティン・セリグマンが 確立した手法です。
ポジティブ心理学コーチングは、 クライアントが持っている長所に焦点を当てて働きかけ、その強みを最大限に生かし持続させて幸福感や意欲を高めることを目的にしています。
たとえば、クライアントが優柔不断で何事も即決することができないと悩んでいるとしましょう。
クライアントが即決できないのは、クライアントが周囲の人達の考えや意見に気に掛けたり、相手の気持ちを理解できてしまうから、自分の気持ちを後回しにするからです。
コーチは、クライアントが自分のことを優柔不断と思うのではなく、「常に広く周囲の状況を見ることができる」と思うようにすることをクライアントに提言するのです。
クライアントは、自分に対する見方を変えていくことで何かの決断にせまられたときに、肯定的に自分を見ることができるようになり、安心して自分のペースで決めていくようになります。
長所と短所は表裏一体と言われますが、その人の持っている長所に光を当てて幸福感を高めていくように支援していくのです。
コーチングの種類5.行動コーチング
行動コーチングは、企業で人材育成や能力開発に使われています。
基本的には、学習によって「気づき」を促し、行動して成果を出して行くように働きかけるコーチングです。
行動コーチングは、「私達の物事に対する見方が意味を作る」という考えをコーチングに応用しています。
コーチは、物事に対して、どう考えるか? どのように見えているか? をまず評価します。
次に、コーチはクライアントが持つ目標を達成するためにその考え方や見方を生かすか、あるいは考え方や見方を変えて行動していくように、クライアントに働きかけるのです。
行動コーチングでは、まず問題を明確にしてから目標を決めます。
目標を達成するためには何ができるのか? どう行動すればよいのか? を考えます。
次に、その行動をとると、どんな結果が期待できるのかを考えます。
その上で、クライアントは自分が決めたとおりに行動して結果を確認するという段階を踏んでいきます。
クライアントが学びと行動を繰り返していくことで、気づきを得て変化が起きるという手法です。
コーチングの種類6.オントロジカルコーチング
オントロジカル(Ontological 存在論的)コーチングは、フェルナンド・フローレスというチリの政治家であり哲学者が始めたコーチングの手法です。
人間の行動よりも人間の存在そのものに光を当ててコーチングを行うので、コーアクティブコーチングと似ています。
私たちの人生におけるさまざまなできごと(仕事や結婚など)は、私たちの存在そのものによって形作られるものであるという考えがベースにあるのです。
オントロジカル・コーチングは、他のコーチングの手法と同じように質問を使ってクライアントの身体、感情と言語が一致するように働きかけていきます。
コーチは、クライアントに世の中(社会)を観察してもらいます。
そしてコーチは、クライアントに「世の中(社会)にどのような期待をしているか?」を尋ねます。
次に、「その期待に添うためにはどのような行動をとるのか?」を質問していくのです。
クライアントがどのような環境下にあっても、柔軟に対応して人生を過ごしていくように支援していくコーチングの手法です。
コーチングの種類7.インテグラルコーチング
インテグラル・コーチングとは、人間の人格が成長し変容することを目的にしたコーチングの手法です。
アメリカのケン・ウィルバーが、自然科学、人文科学、西洋心理学などの知識や禅などの東西の伝統的な修行の実践や体験を元にした、綜合的な洞察がインテグラル理論です。
そして、この理論をベースに、個人を対象としたコーチングに適用したものがインテグラルコーチングなのです。
インテグラルコーチングによって、コミュニケーション能力や論理的思考能力が高まるとされています。
また、様々な課題や問題に対処するときに、特定の専門的・理論的な立場に制限されたりとらわれることなく広い視野を持って対応していくことができるようになります。
激動する世の中にあっても落ち着いて柔軟に生きていけるようになることを真の目的としているのです。
コーチングに必要なスキルやテクニックとは?
コーチングに必要な、具体的なスキルやテクニックを解説します。
ここで紹介するのは以下の3つのテクニックです。
- 4つのタイプの診断方法
- セッションのやり方
- コーチングで使える質問
自分がコーチとして人と対話をするときに、この3つは必ず知っておかなければなりません。
ただ、「技術だけではいいコーチにはなれない」ということも覚えておいてください。
コーチになるために、コーチングの知識を深めたり対話のテクニックを高めることはもちろん大事です。
しかしそれよりも、人間そのものが好きであることが非常に大切なのです。
人間が好きなら、クライアントの考えを興味を持って聞くことができますから自然に聞き上手になります。
するとクライアントはコーチを信頼するようになり、心を開いてお互いに強固な絆をつむぐことができますので、目標を達成するのが早くなります。
また、あなた自身が自分の可能性や能力を信じていることも大事なことです。
あなた自身が、自分の可能性や能力を信じて行動して目標を達成した経験を持っていなければ、クライアントの可能性を信じることなどできないでしょう。
以上のことを踏まえて、コーチングの技術習得に励みましょう。
コーチに必要な知識3つについて、それぞれ解説します。
コーチに必要な知識1.
4つのタイプの診断方法を把握しよう
コーチングにおいて質の高いコミュニケーションを行うためには、次の4つのタイプの診断方法を知っておく必要があります。
- コントローラー
- アナライザー
- プロモーター
- サポーター
上記4つのタイプのうち、クライアントがどこに分類できるかを判断するのです。
クライアントの個性を把握していれば、クライアントとの対話はより円滑になりコーチングを実りあるものにすることができます。
人間関係におけるコミュニケーションのスタイルは、次の4つのタイプに診断することができるとされています。
4つのタイプ 1.コントローラー
行動力と決断力があり、物事をハッキリと言います。また、表現は直接的です。
自分の意見や考えを主張して、他人の意見には耳を傾けないところがあります。
このタイプのひとと対話をする時には、明瞭に簡潔に物事を伝えると良いでしょう。
また、伝える意図や理由も説明します。
最も大事なことは、このひとを押さえつけたり抑制するような言い方をしないことです。そうすれば、このひとは気持ちよく対話ができます。
4つのタイプ 2.アナライザー
クールで感情を表に出すことがなく、物事を客観的に分析するのが得意です。
計画立てて物事を進めていくことができますが、予想もしないことが起きると変化に対応することができません。
このタイプのひとと対話をする時には、曖昧な表現をしても理解を得られない可能性がありますので、できるだけ具体的な言葉を使いましょう。
また、順序だてて説明していくと良いでしょう。
4つのタイプ 3.プロモーター
発想が豊かで、ひとと関わって色々なアイデアを生み出すのが得意です。
変化にも柔軟に対応していくことができハプニングも楽しめますから、一見悪く思えるようなことも、良い方向に変えていくことができます。
ただ、計画して物事を進めていくことは不得手で、飽きっぽいところがあります。
このタイプのひとと対話するときには、できるだけ自由に意見や考えを発言してもらうようにしましょう。
そして、このひとの意見や考えを否定せずに、修正が必要なら「こんな見方はどうだろう?」と提案していくと良いのです。
4つのタイプ 4.サポーター
周囲の人達の意見や考えを尊重します。
相手と衝突することを避けるので、基本的に誰とでも良好な人間関係を築いてくことができるでしょう。
ただ、決断力に欠け論理的に判断することができません。
このタイプのひとに接するときには、このひとの本心や考えをコーチの方から積極的に引き出すように努めていく必要があります。
以上が、コミュニケーションの4つのタイプです。
クライアントの言動などから当てはまると思われるタイプがわかれば、コミュニケーションの質が上がってきます。
たとえば、コントローラーとプロモーターの両方の要素を持っているクライアントなら、両方のタイプのコミュニケーションの取り方を参考にして対話をしていきましょう。
ただ、上記のタイプは、あくまでも対人関係の目安としてください。
コーチはクライアントを特定のタイプに無理に当てはめることなく、個々のクライアントの個性に柔軟に対応していく必要があります。
コーチに必要な知識2.
コーチングセッションのやり方と流れ
コーチングでのセッションのやり方と流れはコーチングの流派によって違いがありますが、どの手法にも当てはまるおおまかな進め方をご紹介していきます。
次の5ステップが基本です。
- 信頼関係を築く
- テーマの確認
- 現状の把握
- 目標の設定
- 行動の設定
それぞれ説明します。
ステップ1: 信頼関係を築く
まず初めに、コーチはクライアントに心を開いて何でも話してもらうように努めます。
クライアントが話しやすい雰囲気を作るのも、コーチの手腕の見せ所ですね。
コーチはクライアントが興味を持てるようなことを話題にして、クライアントに打ち解けてもらうようにします。
世間話であっても、話が弾んでいけば徐々にクライアントとコーチとの間の距離が縮まっていき、「このひとになら、なんでも話せる」と思ってもらえるようになるのです。
ステップ2: テーマの確認
お互いに打ち解けて話せるようになったら、セッションで取り上げたいテーマについてお互いに確認をしていきます。
確認し合う中で、クライアントが急に口を閉ざしてしまうこともあります。
なぜなら、テーマの確認が、時にクライアントが抱えている心の傷に触れてしまうことがあるからです。
その場合は、コーチは焦らずに、クライアントが自ら話をしたいと思うようになるまでお互いの信頼関係を築くことに時間をかけることが大切です。
ステップ3: 現状の把握
取り上げたテーマに対して、現状の状況はどうなっているのかを話し合います。
ステップ4: 目標の設定
コーチはクライアントのテーマについての目標(クライアントがなりたいと思う姿)と、その目標を達成したときのイメージ(感情)を明確にします。
ステップ5: 行動の設定
コーチはクライアントの現在の状況と、クライアントが目標を達成した状況との違いを把握します。
そして、コーチは目標を達成するためにどんな行動をとったらよいかをクライアントが自発的に考えられるように支援します。
クライアントは、目標を達成するために必要な行動を決定して具体的に行動に移していきます。
コーチはクライアントの状況に応じて、「ステップ3:現状の把握」と「ステップ4:目標の設定」の順番を入れ替えて行っても問題ないとされています。
コーチに必要な知識3.
コーチングで使える質問集
クライアントが心を開き、クライアントの強みや本心が明確になる質問を集めました。
あなたがコーチングのセッションを行う際に、参考にしてくださいね。
クライアントの能力や強みを探る質問
クライアントの能力を知るために次の2つのような質問が有効です。
- 「〇〇をして上手くいったのはいつですか?」
- 「どんなところが成功した理由だと思いますか?」
クライアントの理想のひとを探る質問
クライアントの理想のひとを知るには、以下の質問を使います。
- 「あなたが憧れるひとは誰ですか?」
- 「あなたの周囲に、その問題を解決できるひとはいますか?」
クライアントに(成功の)イメージを創ってもらうための質問
クライアントに(成功の)イメージを創ってもらうには、次の質問を使いましょう。
- 「あなたが目標を達成したら、周りの人はどんな反応をしますか?」
- 「あなたが成功したら、どんな気持ちになりますか?」
クライアントに、アイデアを出してもらう質問
クライアントの可能性を広げるには、以下の質問が有効です。
- 「他にどんな見方ができますか?」
- 「他の方法ではできませんか?」
クライアントの視野を広げる質問
クライアントに視野を広げてもらうには、以下の質問を使いましょう。
- 「いつ頃、そのように思うようになりましたか?」
- 「日本ではないと、あなたの目標は叶えられませんか?他の場所ではどうでしょう?」
クライアントに問題を明確にしてもらう質問
クライアントに自ら問題を明らかにしてもらうためには、次のような質問が良いでしょう。
- 「目標に到達するために、何が一番問題だと思いますか?」
- 「あなたが障害になっていると感じることを全部言ってもらえませんか?」
クライアントのモチベーションを高める質問
クライアントのやる気を引き出すには、以下の質問が有効です。
- 「一番頑張ろうと心から思えたのはいつですか?」
- 「目標を達成できたら、どんな気持ちになりますか?」
- 「あなたが思い描いたことが達成できたら、次はどんなことを目標にしますか?」
クライアントの考えを整理する質問
クライアントが考えていることを整理するには、次のような質問をしましょう。
- 「ここまで話してきて、どのように思っていますか?」
- 「あなたにとって、一番大切にしていることは何ですか?」
- 「一言で言うと、今まで話したことは、どうなりますか?」
クライアントに将来を予測させる質問
クライアントに将来を思い描いてもらうには、下記の質問が有効です。
- 「このままの状況が続くと、これからどんなことが起こると思いますか?」
クライアントの価値観を知る質問
クライアントの価値観を探るには、次のような質問を使います。
- 「あなたが一番大切にしているものは何ですか?」
- 「もしも、何でもして良いと言われたら真っ先に何をしますか?」
- 「最近、何をしていた時に充実感を感じましたか?」
クライアントの知識を知る質問
クライアントの知識の確認をするには、下記の質問が有効です。
- 「〇〇について知っていることを教えて頂けませんか?」
- 「〇〇の問題ついて、あなたはどんな解決法をとりますか?」
クライアントの目標を設定する質問
クライアントの目標を設定するには、次のような質問を使いましょう。
- 「半年後、あなたはどんな状況になっていることを望みますか?」
意味を明確にする質問
クライアントが伝えていることを確認にするには、下記の質問をします。
- 「どんな意味で言っていますか?」
- 「〇〇とはどういう意味か教えてください。」
思っていることを具体化する質問
クライアントが思っていることをより具体化するには、次のように質問しましょう。
- 「具体的にはどういうことでしょうか?」
- 「もっと詳しく説明してもらえませんか?」
- 「たとえば、どういうことを言うのでしょうか?」
コーチングに必要な資格とは?
コーチングは、資格がなくても、コーチングを学び始めた時からコーチングセッションをすることができます。
場数を踏むほどにあなたのコーチングのスキルが上がっていきますから、コーチングを学びながら実際にクライアントをとって経験を積んでいくのが良いでしょう。
実際に、独学で経験を積んでコーチングを行っている人もいます。
ただ、コーチングの養成コースで学んで資格をとることもできます。
資格を取ればあなたのコーチングスキルが向上しますし、クライアントに質の高いセッションを提供することができますから一石二鳥ですね。
コーチを養成するスクールはたくさんあります。
養成講座に通う場合は、あなたに合った流派のコーチングスクールを選んで資格を取得してください。
たとえば、
アメリカのNLP(Neuro-Linguistic Programming:神経言語プログラミング)協会が認定しているコーチング資格は、日本で取得することが可能です。
また、国際コーチ連盟(ICF)に世界で初めて認定されたプログラム(ACTP)を提供しているコーチ養成スクールも日本にあり、資格を取ることができます。
あなたが自分のスキルを伸ばせると思うコーチング養成スクールで、資格をとると良いでしょう。
コーチングを学ぶのに最適な本やセミナーなどは?
コーチングを学ぶために、おすすめの本やセミナーを紹介します。
コーチングを学ぶのには色々な方法があります。
けれども、いきなり養成スクール(研修)やセミナーに通うのは不安ですよね。
「独学でコーチングを学んでみたい」
「まずはコーチングがどんなものか深く知りたい」
という場合は、コーチングについて書かれた本を読んで見てください。
コーチングについて書かれた本はたくさん出ていますが、「コーチングとはいったいどんなものなのか?」を気軽に知りたいという方は、この本がおすすめです。
マンガで読みやすく、コーチングの基礎を知ることができます。
この本を読めば、コーチングの全体像をつかめます。
コーチング初心者も、コーチングセッションをすでに行っているひとも、コーチングへの理解がさらに深まります。
本のタイトルのとおり、コーチングの基本的な対話の仕方やコーチの視点を理解できます。
紹介したもの以外にも、たくさんコーチングの本が出版されています。
自分で関連の本を探してみるのもいいですね。
また、コーチングのセミナーやスクールもたくさんあります。
本で学ぶだけでは物足りない場合、セミナーやスクールを探してみましょう。
無料体験セミナーを受講できるスクールもありますし、基礎コースなら1日で受けられるセミナーもあります。
いきなりコーチを養成するコースに通うのは敷居が高いというあなたは、無料セミナーや短時間のセミナーを受講してみると良いでしょう。
コーチの養成スクールに通いたいあなたは、スクールによって料金や養成期間もまちまちなのでご自分の好みの流派のコーチング、予算や時間に合うスクールを探してくださいね。
また、実際にコーチからセッションを受けて体験してみるのもいいですね!
ただ学ぶだけではなく、実際にコーチングを受けなければわからないこともたくさんあります。
自分の叶えたい目標をセッションを通じて達成することができれば、コーチングセッションの意義を身を持って経験できます。
今後あなたがコーチングのセッションを実際にクライアントに提供するうえで、相当な強みになりますよ。
ただ、コーチングを体験するなら、質の高いコーチでなければ意味がありません。
適当なコーチのコーチングを受けたところで、結果が出ないばかりか、悪いコーチングのクセがあなたに移ってしまいかねません。
そこで未知リッチでは、共同運営者でもある「西澤裕倖(にしざわひろゆき)」さんを推奨しています。
西澤さんはコーチとして、実力も実績も申し分ありません。
ぜひ、西澤さんの技術を体験して、あなた自身のコーチングに活かしてください。
西澤さんのコーチングの内容、また体験者の声などを掲載していますので、まずはこちらをのぞいてみてくださいね。
本当のやりたいことが見つかる個別相談セッション『ETF』のご案内
コーチングの4つの活用方法
コーチングは、色々な状況で活用していくことができる効果的な方法です。
具体的には、コーチングを身に付けることで次の4つのことができるようになります。
- コーチングビジネスで起業する
- 部下や営業マンを育成する
- アスリートを育成する
- 子育てに活かして、優秀な子を育てる
それぞれ解説しますね。
コーチングでできること1.
コーチングビジネスで起業する
コーチングを身に付ければ、コーチング技術一本で起業することができます。
コーチングセッションを提供するビジネスで起業すれば、あなたは悩んでいるひと達の背中を押してあげることができ、また自分自身も成長できます。
コーチとクライアントはお互いに協力する間柄ですが、コーチはクライアントから学ぶことも多いのです。
また、あなたのクライアントがあなたのセッションを通じて目標を達成し充実した人生を送ることができれば、クライアントから感謝されますね。
それに、あなた自身も達成感を感じるでしょう。
コーチングビジネスでは、収入だけでなくあなた自身の内的な成長が得られるということが一番大きいかもしれませんね。
コーチングでできること2.
仕事で部下や営業マンを育成して成果をあげる
仕事で営業マンの成果を上げたり部下の育成をするには、コーチングはまさにうってつけの手法です。
実際に、コーチングを積極的に採用している企業は多いです。
あなたが直属の部下をもっと「やる気」にさせたいと思うならコーチングを使いましょう。
あなたが部下のモチベーションが上げることができたら、あなたにとっても企業にとっても良いですね。
その上、あなたがコーチングを学べばあなた自身のコミュニケーションスキルもアップして部下との対話もスムーズになります。
また、部下の考えていることや本音を引き出すこともできますよ。
コーチングでできること3.
スポーツにおいてアスリートを育成して結果を残す
スポーツの世界では、アスリートのパフォーマンス向上や理想のチームづくりにコーチングが使われています。
コーチは選手の可能性を最大限に引き出さなくてはなりません。
コーチの命令したとおりに練習をやっているだけでは、選手はそれ以上の結果を出すことが難しいでしょう。
また、選手は結果が思うように出せないためにモチベーションが低下してしまうことがあるのです。
選手が自らやる気を出して、目標を達成できるように支援していくにはコーチングが有効です。
コーチと選手が協力して成果を出すコーチングという手法を通じて、コーチと選手の信頼関係は益々深くなり成果が期待できます。
子育て(育児)や教育に活用して優秀な子供を育てる
あなたが子育て中なら、育児でコーチングを使って子供の可能性を引き出していくことができますよ。
子供は何をしてもすぐに飽きてしまうことが多いですが、どの子も本能では「学びたい」とか「知りたい」という欲を持っています。
コーチングで子供に自発的にやる意欲を出させることができれば、子供は覚えも早く一心不乱にやるので、子供はどんな分野でも目覚ましい成果を出していくことができるでしょう。
もちろん、優秀な子供を育てることも可能ですよ。
ただし、子供が興味を持つこととあなたが興味を持ってほしいことが一致しているとは限りませんよね。
なので、「自分の理想を子どもに押し付ける」ことにならないよう、十分注意してください。
【まとめ】コーチングを学んで人生を豊かにしよう!
コーチングは、あなたの人生をより幸福に豊かにしてくれる手法です。
対話によってクライアントの目標達成を助ける技術で、近年注目が高まっているスキルです。
実際に、Googleをはじめとした大企業がコーチングを取り入れています。
コーチングは、正しく行えば、クライアントの人生を変えることができるほどのスキルです。
- 本当の目標を見つけ、具体的に行動することができるようになる
- 仕事に対するやりがいを見つけることができるようになる
- 社員の成長を促すことができるようになる
特に、これらの効果をクライアントに与えることができます。
また、コーチングを学べば、コーチングの技術一本で起業することも可能です。
コーチングを始めるにあたって、資格などは必要ありません。
本や、場合によってはスクールで学びながら、実際にクライアントを取って仕事にしていきましょう。
ちなみに、コーチングは資格なしでも始めることができますが、資格を取ることも可能です。
もちろん資格を持っているほうがイメージも良くなるので、コーチとして仕事をするうえで有利になります。
本気で取り組むなら、資格習得も視野に入れましょう。
起業とまではいかなくても、今のあなたの仕事や子育てにコーチング技術を取り入れることもかなり有用です。
コーチングの技術を使って部下にやる気を出させることもできますし、子どもの能力を最大限に伸ばしてあげることもできます。
ぜひ、今回紹介した「コーチングに必要な3つのテクニック」を覚えて、仕事や子育てに活かしてみてくださいね。
ちなみに、コーチングの技術を習得するなら、実際にコーチングを受けるのが一番の近道です。
コーチングを受けることで、あなた自身の目標に向けての行動が明確にできますし、コーチのコミュニケーション技術を身をもって体感することができるからです。
ただ、コーチであればだれでもいいというわけではありません。
コーチングは資格なしでも始められるため、技術が浅いまま「コーチ」を名乗っている人も少なくないからです。
コーチング技術がしっかりしていないコーチのコーチングを受けてしまうと、
結果が得られないばかりか、悪いコーチングのクセがあなたに移ってしまいかねません。
そこで、未知リッチでは共同運営者でもある「西澤裕倖(にしざわひろゆき)」さんを推奨しています。
西澤さんは、これまで2,000人以上のクライアントに気付きを提供してきた実力派のコーチです。
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