心理セラピスト・カウンセラーとは?
心理セラピスト・カウンセラーとは、人の心の悩みや人間関係の難しさを、心理学の知識や技術、スキルを用いて解決に導く専門職です。
精神科や心療内科の目的が治療であるのに対し、心理セラピスト・カウンセラーは相談者に寄り添いながら持ち込まれた悩みを解決に導いていきます。
ストレス社会と称される現代は、心の不調を訴える人が増え続けているため、心理セラピスト・カウンセラーの需要は高まっています。そのため、心理職を目指す人も増えて様々な資格が取得できるようになりました。
ここからは、心理セラピスト・カウンセラーになるにはどのような資格があるのかを紹介します。
地域活動やサークル、ボランティアとして活動したいと考えている方もぜひご覧ください。
心理セラピスト・カウンセラーになるための資格
おおまかに分けて、心理系とカウンセラー系の資格があります。
ここでは、以下の資格について取り上げていきます。
- 公認心理士
- 認定心理士
- 臨床心理士
- メンタルケアカウンセラー
- チャイルドカウンセラー
- メンタル心理カウンセラー
- メンタルヘルス・マネジメント検定
- ケアストレスカウンセラー
- EAPメンタルヘルスカウンセラー
- DNAシフトセラピスト
心理系で唯一の国家資格は公認心理士ですが、民間資格でも文部科学省の認可を受けているものや公的だと認知されている資格も存在します。どのような特徴があるのでしょうか?
それぞれを、わかりやすく解説していきます。
資格1.公認心理士
公認心理士は心理系で唯一の国家資格で、心理に関する支援が必要とされる人の相談を受け、適切なアドバイスを行う専門家です。
心理に関する支援とは、心理状態の観察・結果分析・相談及び助言・指導・教育及び情報の提供で、業務内容は法律によって定められています。
心理職では初となる国家資格として2017年に新設されました。そのため、公認心理士になるには、文部科学省・厚生労働省が認める国家試験を通過する必要があります。
受験資格は7区分あり、うち5種類は平成29年9月15日以前と以後に指定科目を履修しているか否かで区分が異なります。
残りの2区分は
- 4年制大学+大学院で必要単位を履修
- 4年制大学で必要単位を履修+指定施設で実務経験2年以上
のいずれかになります。
公認心理士の受験・登録に関する費用は以下の通りです。
- 受験手数料:28,700円
- 登録免許税:15,000円
- 登録手数料:7,200円
公認心理士の資格取得後は様々な場で活動できます。
一例として、病院、福祉施設、教育施設、矯正施設などがあり、他業種とチームを組んで支援活動を行うことができます。
資格取得までには最低でも6年が必要ですので、将来を見据えて取り組むに相応しい資格だといえるでしょう。
資格2.認定心理士
認定心理士資格とは、「公益社団法人日本心理学会」が認定を行う民間の資格です。
心理学の基礎資格として位置付けられているため、取得後は心理系の基礎と技能を習得していると証明できます。
認定心理士になるには、心理系の単位が取得できる4年制大学を修了後(他大学で履修した単位も認定可)、「公益社団法人日本心理学会」に申請すれば取得できます。
認定心理士として企業などに就職するというよりも、この資格を土台にして産業カウンセラーや社会福祉士、心理相談員といった資格を取得する方が多いようです。
認証心理士に必要とされる心理学の知識は日常生活における物の見方や考え方、人とのコミュニケーションに役立つため、教員や臨床心理士を目指す方にとって役立つ資格になっています。
認定心理士の知識を活かせる場として、企業の人事部、看護師、介護職が挙げられます。いずれも心理という観点からアドバイスやサポートを行い、円滑に業務を遂行することを助けます。
認定心理士の登録費用は以下の通りです。
- 審査料:11,000円
- 認定料:30,000円
認定心理士には資格更新がありませんので、一度取得すると「認定心理士」と名乗り続けることができます。
資格3.臨床心理士
臨床心理士は、内閣府が認可する「日本臨床心理士資格認定協会」によって発足された民間資格です。
文部科学省の管轄のため公的に認められた資格であることで知られており、臨床心理学の知識・技術を活用して心の悩みや問題を解決する専門家として、スクールカウンセラーの資格の要件にも挙げられています。
臨床心理士は様々な領域で活動できます。
- 教育:スクールカウンセラーなど
- 医療・保険:精神科・心療内科など
- 福祉:児童福祉施設・障がい者作業所など
- 司法・矯正:拘置所・少年院など
- 労働・産業:企業内カウンセラー・ハローワークなど
臨床心理士になるには、「日本臨床心理士資格認定協会」の資格審査に合格せねばなりません。
受験資格として、「日本臨床心理士資格認定協会」が指定する臨床心理士の養成に関する大学院を修了、もしくは協会が指定する専門職大学院(第一種/第二種)を修了することが必須です。
他にも、諸外国において指定大学院と同等の学力がある・医師免許を有し取得後に心理の臨床経験が2年以上ある場合も受験資格があると見なされます。
臨床心理士の登録費用は以下の通りです。
- 受験申請書類:1,500円
- 資格審査料:30,000円
- 登録料:50,000円
資格の発行時から5年毎に更新が必要です。
資格4.メンタルケアカウンセラー
メンタルケアカウンセラー®は、「日本学術会議協力学術研究団体」「メンタルケア学術学会」「ヘルスケア産業推進財団」の3団体が認定する民間資格です。
取得することにより、心理学の基礎的な知識とコミュニケーションに関わる基礎能力があると証明できます。
メンタルケアカウンセラー®は入門・基礎・応用レベルのうち入門にあたり、通信講座で学べます。
テキストは以下の3つに分かれており、心理系の学びが初めての方でも取り組みやすいように構成されています。
- 心理療法・カウンセリングの基本
- 心理学の歴史、基礎心理学
- からだと心の病気の関わり
講座は3ヶ月程度で修了できるボリュームです。仕事の合間や子育て中であっても自分のペースで学ぶことができそうですね。
メンタルケアカウンセラー®の修了資格認定は、以下の要件を満たす必要があります。
- 規定の提出課題を全て修了(合格)していること
- 申請料の支払い及び申請書の提出
登録費用は5,100円で、通信講座の費用は約39,000円です。
心理学の基礎やカウンセリングとは何かを学びたい方、ご自身のストレスマネジメント、人間関係をスムーズにするヒントとして活用できそうですね。
資格5.チャイルドカウンセラー
チャイルドカウンセラーとは、「日本能力開発推進協会(JADP)」が認定する民間の資格です。
取得することにより児童心理の専門家であると証明でき、教育・福祉・医療現場などで子どもの心をケアする活動ができます。
子どもも大人と同様、友人・学校・家族など様々な悩みを抱えて日々を過ごしています。
チャイルドカウンセラーは子どもに合う心理療法やカウンセリングの手法を学ぶことで子どもの心に寄り添い、サポートをし、解決に導く専門家です。
チャイルドカウンセラーの資格を取得するには、以下の要件が必須とされています。
- 協会が認定する教育機関の講座で全カリキュラムを修了する
- チャイルドカウンセラー検定試験に合格する
検定試験は随時在宅で受験することが可能なので、学習計画が立てやすいですね。
資格取得までは約4ヶ月ほどで、受講費用は〜49,000円、登録費用は5,600円です。
幼稚園や保育園、塾などのほか、サロンを開いて子どものカウンセリングを行うこともできるため、間口が広い資格だといえるのではないでしょうか。
不登校やいじめに悩む子どもはたくさんいます。チャイルドカウンセラーは子どもの悩みを解決し、子どもの笑顔と健やかさを取り戻すことをサポートする力を身につけられます。
資格6.メンタル心理カウンセラー
相談者の悩みに心理カウンセラーの知識を用いて問題解決をするメンタル心理カウンセラーは、「日本能力開発推進協会(JADP)」が認定する民間資格です。
メンタル心理カウンセラーの資格を取得することにより、心理的な悩みを持つ人を社会的な観点からサポートできるカウンセリング技術があると証明できます。
メンタル心理カウンセラーになるには、以下の要件が必須です。
- 協会が認定する教育機関の全カリキュラムを修了している
- 技能審査に合格する
教育機関には通信講座が含まれます。技能審査も在宅受験が可能なため、時間がなくて忙しい方も安心して学べるシステムになっています。
カリキュラムの内容を紹介します。
- 心理学に関する基礎知識
- 精神医学の基礎知識
- カウンセリングに関する基礎知識
- クライエントに関する基礎知識
専門家として活動して行くためには心理学などの基礎知識は必須です。
このような知識は日常生活においても活用できるため、学びながら実践を重ねることができるシステムになっています。
メンタル心理カウンセラーの資格取得までは約3ヶ月ほど、受講費用は〜38,000円、登録費用は5,600円です。
チャイルドカウンセラーと同じく、活動の間口が広い資格だといえるでしょう。
資格7.メンタルヘルス・マネジメント検定
大阪商工会議所が実施しているメンタルヘルス・マネジメント検定は、産業精神保健に関わる公的資格であり、内容は厚生労働省が策定した「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に基づいています。
職場でのストレスや人間関係の問題に取り組むことにより、社員の心身の健康と仕事の生産性を上げる目的があります。
職位・職種別に以下の3つのコースが準備されているのが特徴です。
- Ⅰ種(マスターコース):経営幹部、人事労務スタッフ向け
- Ⅱ種(ラインケアコース):管理職向け
- Ⅲ種(セルフケアコース):一般社員向け
学習時間の目安はⅠ種(マスターコース)から順に、110時間・40時間・15時間とされており、難易度と学習時間数は比例しています。
メンタルヘルス・マネジメント検定を受験するには、商工会議所で実施されている受験対策講座を受けるか、テキストを購入して個人で学習します。
受験資格は特に設けられておらず、誰でも取得できるシステムです。
資格の登録費用は以下の通りです。
- Ⅰ種(マスターコース):11,550円
- Ⅱ種(ラインケアコース):7,480円
- Ⅲ種(セルフケアコース):5,280円
テキストは全国の主要書店で購入することができます。
資格8.ケアストレスカウンセラー
ケアストレスカウンセラーは、内閣府認可の「職業技能振興会」が認定する民間資格です。
こころの病であるメンタル疾患についての理解、こころのケアの基礎を身につけ、メンタル疾患の疑いがある人への対応方法、予防・啓発ができるようになることを目指してカリキュラムが組まれています。
ケアストレスカウンセラー になるには通信講座を受講する、もしくは「ケアストレスカウンセラー公式テキスト」を用いて学習し、試験に合格することが必要です。
資格試験はWEBで実施されているため、試験終了後すぐにスコアレポートが配布されて合否が確認できます。
資格登録の費用は以下の通りです。
- 受験料:10,000円
- 登録料:5,000円
ケアストレスカウンセラーの資格は取得して終了ではありません。
カウンセリング力や傾聴スキルを磨くための実技研修、講師とマンツーマンで行われる模擬カウンセリングなど、スキルアップを目的としたフォローアップが数多く用意されています。
資格を取得した後は、さらに心理学の研鑽を深める、個人でサロンを開く、電話相談やボランティア活動をするなど、様々な活動に勤しまれる方が多いようです。
学びを深めるうちに自分にあった資格の活かし方がわかるのは素晴らしいことですね。
資格9.EAPメンタルヘルスカウンセラー
EAP(Employee Assistance Program)は、「EAPメンタルヘルスカウンセリング協会」が認定する民間資格です。
Employee Assistance Programは、「従業員の支援」という意味です。
EAPメンタルヘルスカウンセラーは、EAPと心理・メンタルヘルス分野の総合的な資格と位置付けられています。
資格を取得することにより、メンタル不調の予防・早期発見、メンタルヘルスカウンセリング、メンタルヘルスの不調により休職した方への復職支援などの活動に携わることができます。
以下の手順と手続きを経てEAPメンタルヘルスカウンセラーになれます。
- EMCA認定カリキュラムを受講する
- EMCA協会に必要書類を揃えて出願
- 資格認定試験を受験
- 認定試験合格
- EMCA協会に入会
- EAPメンタルヘルスカウンセラー資格の交付
受験資格として、受験申請日現在で 21 歳以上であること、EMCA®指定校のeMC®カリキュラム修了者で、修了日から3年以内であることが挙げられています。
メンタルヘルスケアの重要性はこの先も高まる一方だと予想されています。メンタルヘルスケアの知識をしっかり身につけたい方に向いている資格だといえるのではないでしょうか。
資格10.DNAシフトセラピスト
DNAシフトセラピストとは、潜在意識のメンタルブロックを取り除くスペシャリストである西澤 裕倖(にしざわ ひろゆき)さんの養成講座です。
DNAシフトセラピスト養成講座の内容には、心理学の知識に加え、潜在意識・顕在意識の理解、メンタルブロック、波動、引き寄せなど、心理系とメンタル系、エネルギーとスピリチュアル的な知識と技術がふんだんに盛り込まれています。
具体的には、次のようなものです。
- 心理学に基づくメンタルの整え方、コーチングの方法
- 人間関係の問題を解決する方法
- 心理セラピストとして長く活動するために必要なマインドセット
- 一流のコーチ・セラピストが身につけている対面セッションとは
- 10年来の根深いメンタルブロックを5分で取り除く技術
※これらの内容は、講座のごく一部です。
DNAシフトセラピストになると、次のようなセッションを行うことができます。
- 長年抱え続けていた悩みを10分で取り除く
- 相談者にとって必要なメッセージを受け取り伝える
- DNAレベルで因縁やメンタルブロックを解除する
DNAシフトセラピストの特徴として、学びながら自分を癒していけることがあります。
心の問題を扱う際は、自分が癒されていることが大前提になります。自分の悩みを相談者に投影してしまう可能性があるからです。
学びながら、癒されながら人の悩みに寄り添い解消できるのがDNAシフトセラピストです。
心理に関わる国家資格は「公認心理士」のみ
ここまでは、様々な心理セラピスト・カウンセラーの資格について紹介してきました。
心理に関わる唯一の国家資格は「公認心理士」だけで、他は民間資格や公的資格という位置付けです。
国家資格とは国の法律に基づき、各分野における個々の能力や技術が判定されることにより証明されるものですので、心理士という職業の重要性が伺えます。
公認心理士の専門分野は心理だけではなく、医療・福祉・教育・司法・産業の5分野に渡っています。これはオールマイティな知識が現場で求められていることの証拠のようなものです。
2017年に誕生した資格ですので、これから様々な分野と連携・活動することでの発展が楽しみな資格だといえるでしょう。
心理セラピスト・カウンセラーには資格が必要?
心理セラピスト・カウンセラーには必ずしも資格が必要ではありません。ですので、極論ですが「私はカウンセラーです」と言い切ってしまえば誰にでもなれてしまうのです。
では、なぜ世の中には心理系の様々な資格があるのでしょうか?
理由として以下が考えられます。
- 資格は専門性の証明になる
- 相談者からの信頼と安心を得ることができる
- 知識量の秤になる
資格は知識と経験を証明するツールとして有効だといえます。
とはいえ、何の資格でもいいかと問われればそうではありません。
相談者の心の問題を解決するための方法や技術を、適切な時と場で使うことができるのが専門家です。
たとえば、チャイルドケアカウンセラーの資格は産業カウンセラーとしては活用できません。あなたが活躍したい場所に適した資格を取得することをおすすめします。
また、「公認心理士」「臨床心理士」など、特定の資格が必要とされる場所で働きたい場合は、その資格がなければカウンセラーとして働くことはできません。
取得に時間を要する資格もあるため、将来を見越して計画するのが得策といえるでしょう。
稀ではありますが、技術と知識、確かな実績があり、を兼ね備えて個人で活躍している心理セラピスト・カウンセラーも存在します。
心理セラピスト・カウンセラーになる3つの方法
心理セラピスト・カウンセラーになるにはどのような方法があるのだろうと、疑問に思ったことはありませんか?
心理セラピスト・カウンセラーになる3つの方法として、以下が挙げられます。
方法1.大学や大学院で専門知識を学び、資格取得する
方法2.通信講座や民間スクールで学び、資格取得する
方法3.実績経験を積んで、心理セラピスト・カウンセラーとして活躍する
それぞれについて、わかりやすく解説していきます。
方法1.大学や大学院で専門知識を学び、資格取得する
高校を卒業して大学に進学するため、スムーズに資格が取得できる方法です。
心理カウンセラーになる条件として、心理系が学べる学部・学科がある大学が挙げられていることがあります。前述した公認心理士・認定心理士などがそうです。
心理系とは、心理学科以外では、教育・社会福祉・人間福祉学科などで、心理学部とは、社会・総合人間学・人間科学部などです。
単位数が受験資格の必須要項になっている場合があるため、取得したい資格があれば予め調べておくことをおすすめします。
大学〜大学院で6年間の学びが必要です。社会人になってからまとまった時間を確保するよりも容易と言えるのではないでしょうか。
方法2.通信講座や民間スクールで学び、資格取得する
心理セラピスト・カウンセラー資格の中には、通信講座や民間スクールで学び資格を取得する方法があります。
チャイルドカウンセラー、メンタルヘルスケア・マネジメント検定、メンタル心理カウンセラーなどがそうです。
通信講座は自分の都合に合わせて好きな時間に学ぶことができるため、社会人や育児中の方にとってはハードルが低く受講しやすいでしょう。また、受講費用と交通費が抑えられるメリットもあります。
既に心理系の資格を取得しているが、通信講座や民間スクールでさらに学びを深める方もいます。自分に合う方法を選び学んでみてはいかがでしょうか。
方法3.実績経験を積んで、心理セラピスト・カウンセラーとして活躍
心理セラピスト・カウンセラーとして資格を取得する際、実務経験が受験資格として認められる場合があります。
公認心理士・臨床心理士などがそうです。心理系の仕事は人と関わるため、実績が重んじられるのは頷けます。
知識は学ぶことで得られますが、実践からフィードバックを得て技術をさらに洗練させるには、現場で磨いていくしかありません。
こうして得た経験は個人の実績として評価されるため、資格を二倍、三倍と活用しているようなものです。
実績は1日では作ることができませんので、継続した学びと実践を重ねることが活躍する近道といえるでしょう。
心理セラピスト・カウンセラーに向いている人
心理セラピスト・カウンセラーになるには心理学やメンタルに関する知識や技術が必須ですが、それだけでは専門家とはいえません。
どんな職業にも向き・不向きがあります。ストレス社会に生きる人の悩みにスペシャリストとして相対できるのはどんな人なのでしょうか。
心理セラピスト・カウンセラーに向いているのは次のような人です。
- 相手の話を聞くのが上手
- 自分をしっかり持っている人
- 根気強く相手と向き合える人
詳しく解説していきます。
1.相手の話を聞くのが上手
相手の話を聞くのが上手な人は、心理セラピスト・カウンセラーに向いています。
「あなたには何でも話してしまう」「いつも話を聞いてくれてありがとう」などと言われたことがあるなら、かなり適性があるといえるでしょう。
「傾聴」がスキルとして知られているのは、人の話を聞くことが難しいことを意味しています。
セラピストやカウンセラーは、心理的な距離・適度な繰り返し・ミラーリング・程よい共感などの手法を使いながら相談者の話に耳を傾けます。
そうすることで相談者自身の気づきを促し悩みが解決に向かいますので、相手の話を聞くのが上手な人は、天然のスキルの持ち主だといえるでしょう。
2.自分をしっかり持っている人
自分をしっかり持っている人は、心理セラピスト・カウンセラーに向いています。
「○○○さんは本当にブレないよね」「あなたと一緒にいると芯ができる気がする」など、自分の軸や物事に対する構え方を褒められた経験があれば、素養は十分にあると考えられます。
なぜなら、相談者の悩みを自分ごとのように受け取ったり、感情的になったりしていては、自分自身のメンタルが不調に見舞われるからです。
相談者が持ち込むあらゆる悩みや難題に対して常に客観的な視線をもち、冷静な対処ができることが心理セラピスト・カウンセラーになるための大切な要素になります。
3.根気強く相手と向き合える人
心理セラピスト・カウンセラーに向いているのは、根気強く相手と向き合える人です。
相談者の中には、終始無言、同じことばかり話す、快方の兆しが中々現れないなど、様々な人がいます。
このとき、「自分にはセラピストとしての適性が無いのでは」と考えるのではなく、同じことの繰り返しに見える中で解決の糸口を見つけていくのが専門家としての腕の見せどころです。
解決の糸口とは天才的な閃きではなく、根気強さです。
どんな時も焦らず、ゆったりと構えるセラピストやカウンセラーは相談者の信頼を得ることができるでしょう。
【まとめ】心理セラピスト・カウンセラーになるためには資格<技術力が必要
心理セラピスト・カウンセラーになる資格を紹介しました。
心理系の唯一の国家資格として、2017年に新設された公認心理士があります。
民間資格で認知度が高い資格は、認定心理士、臨床心理士です。
メンタルヘルスケアは今後ますます需要が高まるため、心理系の専門職はあらゆるシーンで求められると予測されます。
資格は知識と技術の証明になりますが、実際に人と相対したときにしっかりしたサポートができるかどうかは、実務経験に加え心理学の継続した学びが必要となります。
相談者の悩みを解決できる専門家のニーズは今後ますます高まると予測できます。確かな技術力がある心理セラピスト・カウンセラーが必要とされることでしょう。
執筆:みすみ
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